パソコンでは日々様々な書類を作成したり、動画を見たり、ネットサーフィンをしたりしています。そのデータの中には、パソコン本体に保存しておきたいものがたくさんあります。そこで、データを保存するためのパソコンの記憶媒体には「HDD」と「SSD」があり、それぞれ特徴が異なります。
HDDとは
HDD(ハードディスク)はディスクに記憶されたデータをヘッドやアームを動かして読み取るという仕組みになっています。1台当たりの容量が大きく、また容量単位の単価が安いため、多くのパソコンに採用されています。仮に、16TB(16テラバイト)のHDDの場合、1本のゲームが約50GBだとすると、単純に約300本分のゲームを保存できます。
ただ、データを読取るのに時間がかかるというデメリットがあります。それは、回転している磁気ディスクの目的の場所までヘッドを動かす時間(シークタイム)と、ディスク内の目的データが回転してくるまでの時間(サーチタイム)をロスするからです。 また、衝撃に弱いため、落としたりすると、内部の円盤に傷が入り、壊れてしまう可能性があります。
SSDとは
SSDは正式名称をSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)と言い、フラッシュメモリチップを使用した記憶装置のことです。SSDは内部で機械的に駆動する部分がないため、サイズが小さく軽いのが特徴です。また、HDDとは違い、シークタイムやサーチタイムが無いことから、高速でのデータ処理が可能になっています。さらに、HDDで使用されているようなディスクやアームなどの駆動装置が無いため、音がせずに静かなことや、衝撃によって記憶装置を傷つけるということもありません。
ただし、価格がHDDよりかなり高いということと、故障時のデータ復旧が難しいというデメリットがあります。また、最近ではテラバイト単位のSSDが販売されていますが、それでもHDDほどの大容量がありません。
使い分け
SSDとHDDのそれぞれに適した使い方は以下になります。
1)SSD
・読み書きを高速で行えるため、画像編集や動画制作などのデータ保存をストレスなくスムーズに行いたい。
・駆動音が発生せず、消費電力をカットすることで発熱を抑えられることから、動画視聴や書類作成などを静かな環境で行いたい。
・耐衝撃性にも優れているため、大事なデータをしっかりと保管したい。
2)HDD
・容量当たりの価格がSSDと比較して非常に安いことから、少ない費用でデータの保存を行いたい。
・SSDよりも内蔵ストレージの容量が大きいため、消費容量を気にせずに写真や動画を大量に保存したい。