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- チーズソースは、パスタから野菜の蒸し焼き、じゃがいものローストまで何にでも合う。
- そのベースとなるのは、小麦粉、バター、牛乳で作るベシャメルソースだ。
- チェダーチーズ、グリュイエールチーズ、ミュンスターチーズ、フォンティーナチーズ、ハバティチーズ、プロヴォローネチーズなどを使うのが特にオススメだ。
風味豊かでまろやかなチーズソースを加えれば、どんな料理も手軽にもっと美味しく食べられる。シンプルだがものすごく用途の広いチーズソースは、パスタから野菜の蒸し焼き、じゃがいものローストまで何にでも合う。
プロのシェフ、ヤズミーン・アルサウワフ(Yasmeen AlSawwaf)さんによると、チーズソースにはさまざまな種類があるものの、その大半は伝統的なベシャメルソースがベースだという。ベシャメルソースはフランスのホワイトソースで、小麦粉、バター、牛乳を合わせたものだ。
チーズソースは誰もが知っておいて損はないレシピの1つだ。その作り方を見ていこう。
材料
▼中力粉 1/2カップ
▼バター(無塩でも有塩でも可) 1/3カップ
▼細切りにしたチーズ 1と1/2カップ
複数のチーズを混ぜても美味しい。ただし、風味の似たようなものを選ぶこと。例えば、パルメザンとグリュイエールは伝統的な組み合わせだ。グリュイエール、フォンティーナ、チェダー、ハバティといったチーズはよく溶ける。他にも、プロヴォローネやコルビー、スイス、モントレージャック、ミュンスターなども合うとアルサウワウさんは話している。カマンベールやブリーもよく溶けるが、外側の硬い皮を取るのを忘れずに。
▼牛乳 2カップ
脂肪分が多いほど、クリーミーなソースになる。特に濃厚に仕上げたい場合は生クリームを使うか、生クリームと牛乳を同量使ってみようと、アルサウワウさんはアドバイスしている。無調整牛乳は大半の料理に合う。低脂肪乳を使ってもいい。
▼塩、白コショウ
▼スパイス(オプション)
アルサウワウさんはナツメグ(小さじ1/4)を加えるという。プライベートシェフのマイケル・ジョンソン(Michael Johnson)さんは、マスタードパウダーを加えるのがオススメだとしている。
ポイント:チーズは自分で細切りにしよう。あらかじめ細切りにされているチーズは袋の中で固まってしまわないようにしばしば、でんぷんといった固結防止剤が使われているからだ。すると、チーズを溶かしても滑らかに仕上がらない可能性がある。
作り方
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- 片手鍋でバターを溶かす(中火)。
- 小麦粉を入れて、よくかき混ぜる。
- 3~4分、さらにかき混ぜる。そうすることで粉っぽさがなくなると、アルサウワウさんは話している。
- 3で作った「ルー」にゆっくりと牛乳を注ぎ、しっかりとろみがつくまで、だまがなくなるまでかき混ぜる。適度にトロトロになっていればOK。
- 塩、白コショウで味を調える(ナツメグなどを入れる場合はここで)。
- 鍋をコンロから外し、チーズを少しずつ加えながらかき混ぜる。アルサウワウさんによると、加熱しながらチーズを加えると、脂肪分や乳固形分が分離して滑らかなソースに仕上がらないという。
ヒント:チーズは常温にしておくと溶けやすいと、アルサウワウさんは話している。季節などにもよるが、ソースを作り始める20~30分前には冷蔵庫から出しておこう。
何かがおかしい?
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チーズソースを作っている時に起きがちな問題とその解決策を紹介しよう。
- ベシャメルソースが固過ぎる
最後にチーズを加えるとソースはさらにドロッと仕上がるので、ベシャメルソースは固くし過ぎないことが大事だ。ベシャメルソースが固くなり過ぎた時は、牛乳を加えてみようとアルサウワウさんはアドバイスしている。
- ベシャメルソースがゆる過ぎる
小麦粉を加えるか、追加のルーを作って加えるとソースのとろみが増す。
- チーズソースがゆる過ぎる
チーズを加えれば、簡単にとろみを増すことができるとアルサウワウさんは言う。
- チーズソースがザラザラしている
アルサウワウさんは、レモン果汁(小さじ1~2)を加えてよく混ぜれば、ザラザラがなくなり、ソースが滑らかに仕上がると話している。あらかじめすりおろされたり、細切りにされているチーズは、固まってしまわないようにしばしば固結防止剤などが使われているため、チーズが溶けにくく、ザラザラとした仕上がりになりやすい。
- ベシャメルソースにだまがある
ルーに牛乳を一気に加えてしまうと、だまができやすいとジョンソンさんは話している。火を弱めて、だまがなくなるまでよくかき混ぜよう。
- ソースが鍋底にくっついて焦げた
これは恐らく火が強すぎたか、鍋が良くなかったか、だ。ジョンソンさんは、別の頑丈な鍋にソースを移し、火をやや弱めて、よくかき混ぜるようアドバイスしている。
- ソースの表面に膜ができた
ソースを長い間放置していると、こういうことが起こることもあるとジョンソンさんは言う。シンプルに、へらなどで膜を取り除けば大丈夫だ。ソースが完成するまで混ぜ続けることが大事。
チーズソースの使い道
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チーズソースはさまざまな料理に使えるが、ここでは専門家たちのオススメを紹介しよう。
- 魚のポシェまたはグリルした魚にかけて
アルサウワウさんは、ベシャメルソースをベースにグリュイエールチーズとパルメザンチーズを加えたモルネソースがこうした料理にはぴったりだと話している。
一口サイズにカットしたパンやじゃがいものロースト、野菜、りんごなどをチーズソースにディップして食べてみよう。
- じゃがいものローストにかけて
じゃがいものローストにチェダーチーズのソースをかけるか、ソースにディップして食べてみよう。チーズソースは、じゃがいものグラタンにも合う。
- 野菜の蒸し焼きにかけて
アルサウワウさんによると、チーズソースは野菜中心のキャセロールにぴったりだという。ブロッコリーや芽キャベツのローストには特に合うと話している。
マカロニ・アンド・チーズは言うまでもないが、4種類のチーズを使ったソースをスパゲッティや野菜と合わせるなどしても美味しい。チェダーチーズやモントレージャックをベースとしたソースも、ベーコンを使ったパスタとよく合う。
ポーチドエッグにかけても、具入りのオムレツにかけても美味しい。
- ブロッコリーとチーズのスープにして
ブロッコリー、玉ねぎ、ブイヨン、牛乳があれば、チーズソースは栄養たっぷりなスープ料理になる。
- ディップと合わせて
チェダーチーズのソースはリフライドビーンズのディップに、モルネソースはアーティチョークのディップにぴったりだ。
- ウェルシュ・ラビットにかけて
トーストしたパンに温かいチーズソースをかけた、このイギリスの伝統的な軽食は、ジョンソンさんのお気に入りのチーズソースの使い道の1つだ。
保存方法
余ったチーズソースは、密閉容器に入れておけば冷蔵庫で5日ほど保存できると、アルサウワウさんは話している。表面に膜ができないように、密閉容器のふたを閉める前にソースの上にクッキングシートをかけておくよう、ジョンソンさんはアドバイスしている。
チーズソースを再び使いたい時は、片手鍋に移して、牛乳を少しずつ加えながらゆっくり加熱するといいと、ジョンソンさんは話している(牛乳の入れ過ぎに注意)。冷蔵庫の中に入れておくとソースが固くなるので、少し柔らかくする必要がある。
しばらく使わない場合は、密閉容器に入れて冷凍保存することも可能だ。アルサウワウさんは、容器に日付を書いておき、3カ月以内に使うようアドバイスしている。冷凍したチーズソースを一気に温めると分離してしまうこともあるが、弱火でじっくりかき混ぜ続けることで滑らかに仕上げることができる。


[原文:How to make a creamy cheese sauce that goes great on anything]
(翻訳、編集:山口佳美)
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