中小企業のIT関連製品は一味違う!/産業交流展2019

遠隔サポートツール/レガシーシステムの言語変換でDX実現

2019年12月16日
優れた技術や革新的な製品を武器とする中小企業が一堂に会し、販路拡大や企業間の連携、情報収集・交換の支援を目的とした「産業交流展2019」が2019年11月13~15日の期間で開催されました。2019年のテーマは「OPEN the Mind ~ジダイを切り開き、変えるチカラ~」。今回の記事では中小企業ならではの視点でIT技術を活用し、さまざまな課題解決に挑む製品・サービスを紹介します。
 優れた技術や革新的な製品を武器とする中小企業が一堂に会し、販路拡大や企業間の連携、情報収集・交換の支援を目的とした「産業交流展2019」が2019年11月13~15日の期間、東京ビッグサイトで開催されました。

 2019年のテーマである「OPEN the Mind ~ジダイを切り開き、変えるチカラ~」のもと、「情報」「環境」「医療・福祉」「機械・金属」の4分野を中心に748もの企業・団体が集結。中小企業の技術や製品をひと目見ようと、会場は業界関係者で賑わいました。

 今回の記事では中小企業ならではの視点でIT技術を活用し、さまざまな課題解決に挑む製品・サービスを紹介します。

優れた技術や革新的な製品を武器とする中小企業が一堂に会し、販路拡大や企業間の連携、情報収集・交換の支援を目的として開催された「産業交流展2019」(2019年11月13~15日、東京ビッグサイト)。今年のテーマは「OPEN the Mind ~ジダイを切り開き、変えるチカラ~」。「情報」「環境」「医療・福祉」「機械・金属」の4分野を中心に748もの企業・団体が集結した

リモートコントロールで遠隔地のユーザーをサポート

 まず訪れたのは株式会社リモシスのブースです。こちらのブースでは遠隔サポートツール『リモヘルプ』を始めとするさまざまなツールを紹介していました。

 「『リモヘルプ』は遠隔地のパソコンをリモートコントロールで操作することができるツールです。例えば何かのソフトを使っていて操作方法が分からなくなったり、エラーが出てしまって自力で解消できそうにないときに『リモヘルプ』を使うことで、ソフトウェア会社のサポートデスクから遠隔操作で解決することができるツールです。ソフトウェア会社様にとっては遠方でも出張する必要がなく、ユーザー様も迅速に問題解決することができます」(ブース担当者)

 実際にデモ画面を見せてもらいましたが、ユーザーは専用サポートページにアクセスし、発行されたパスワードを入力するだけの簡単仕様。パスワードはその都度発行されるワンタイムパスワードなのでセキュリティ面でも安心して使うことができそうです。遠隔操作ではペンツールを使って画面に文字や絵を入れたり、チャット機能を設けたりと円滑なやり取りのための仕組みが取り入れられていました。

 「もともとは小規模なソフトウェアハウス向けのサポートツールとして開発しましたが、意外なところでは税理士さんにもお使いいただいています。最近は税金関係の書類もパソコンソフトで作る人が増えていますが、法律が変わるたびに内容が変わるので、そのサポートに使われているようです」(ブース担当者)

遠隔地のパソコンをリモートコントロールで操作することができるツール「リモヘルプ」(株式会社リモシス)。「小規模なソフトウェアハウス向けのサポートツールとして開発しましたが、意外なところでは税理士さんにもお使いいただいています」(担当者)

東京都経営革新優秀賞奨励賞ツール、その実力とは?

 次に訪れたのはロゴヴィスタ株式会社のブースです。こちらのブースでは古いプログラム言語を使用して作られたレガシーシステムを解析し、現在主流のプログラム言語に自動変換するツールを紹介していました。同社はこのツールで東京都経営革新優秀賞の奨励賞を受賞しています。

 「DX(デジタルトランスフォーメーション)実現のためには、いまだに多くの企業で使われているレガシーシステムの解消する必要があると考えています。特に古いプログラム言語で作られたシステムは複雑化・ブラックボックス化しており、リソースを無駄に消費していたり、技術者不足から改修にコストがかかったりと多くの問題を抱えています。当社のツールを使うことでCOBOLで作られたプログラムを独自の方法で解析し、Javaに自動変換することが可能です」(ブース担当者)

 COBOLは1959年に事務処理用に開発されたプログラム言語であり、自然言語に近く扱いやすいことから信頼性が評価され、堅牢性が求められる金融機関システムに多く採用されました。しかし、近年では技術者数も減っており、また、新たに扱いやすい言語が登場していることから使われることが少なくなっています。

 「同じCOBOLでもプラットフォームによって方言のように少しずつ記述方法が異なることがありますが、当社のツールはそこもきちんと解析することができます。同時に、明らかに使われていない処理やバグなどの発見も可能です。COBOLで作られた既存プログラムが解析できないのであれば、解析できる形に直す。解析できる形にさえできれば、デジタルトランスフォーメーション2025年の崖に向けた対策も取りやすくなるはずです」(ブース担当者)

 企業にとってITの活用は必要不可欠なものですが、使えるコストや人員には限りがあります。これらのツールを上手く取り入れ、効率よく運用することが必要だと言えそうです。

古いプログラム言語を使用して作られたレガシーシステムを解析し、現在主流のプログラム言語に自動変換するツールを開発したロゴヴィスタ株式会社。このツールで東京都経営革新優秀賞の奨励賞を受賞した

(レポーター/HANJO HANJO編集部 川口裕樹)

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
日本の中小企業の皆さんにとってビジネスのヒントになる「ヒト・モノ・カネ・情報」を探し出し、日々オリジナルな視点で記事を取材、編集してお届けします。中小企業の魅力をあますところなく伝えます。

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