【外国人材特集】人と人とのつきあいから始めよう!

瀬戸内の風光明媚な地域で働く勤勉なベトナムの若者〜有限会社武蔵サービス(広島県/土木建設業)〜

2019年6月13日
社内の活性化のために外国人材を受け入れてきた(有)武蔵サービス。従業員11名のうち3名がベトナム人だといいます。組合(監理会社)から日本での生活慣習やマナーの指導、日本語研修など手厚いサポートを受け、受け入れ後の環境整備もスムーズに行うことができました。現在、槇田社長は事業拡大のためにさらなる外国人材の受け入れを検討しています。
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社名 有限会社武蔵サービス(広島県)
業種 土木建設業
従業員数 11人
受入外国人実習生 3人(いずれもベトナム)
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勤勉で親日的なベトナムの若者

(有)武蔵サービスで活躍中のベトナム人スタッフ3名。同じ国からの研修生なのでとても仲が良い!

 広島県内で土木建設業を営む、有限会社武蔵サービス。大型プラントなどを中心とした配管全般を扱い、大手企業とも取り引きを持っています。2018年の西日本豪雨では、工場などの復旧に尽力しました。

 「復興作業に追われたことに加え、かねてからスタッフの増員を考えていたのですが、なかなかいい人材とのマッチングができなかったんです」

 そう語るのは代表取締役社長の槇田丈洋さん。同業他社も同じような状況が続いており、マンパワーがほしいときはお互いに人を融通しあったり、外注に頼ることも多かったそうですが、なかなか根本的な解決とはいきません。

 「それなら、どんどん新しいチャレンジをしてみようじゃないかと。社内の活性化にもつながるかと思って、外国人材の受け入れを決めたんです」

先輩社員から丁寧に技術指導を受ける外国人スタッフ

 やってきたのはベトナム人の技能実習生でした。22歳と24歳の男性ふたり。若さに不安もありましたが、日本語は達者でコミュニケーションには事欠きません。実習生はまず、ベトナム側の学校で日本語や日本社会について学んでから来日するのです。言葉がわかることに加えて、明るく親日的でした。彼らはまだ不慣れながらも、会社で用意した寮に入って、日本の暮らしをスタートさせます。

 「それでも、文化や習慣などがだいぶ違うかもしれない。そこは気を使いました。なにか必要なものがないか、してほしいことがあれば遠慮なく言ってほしいと伝えたんですが」

 ふたりのベトナム人から返ってきた答えは、

 「『もっと大きなフライパンがありませんか』と(笑)」

 どうも故郷の料理をつくるには、本格的な調理器具が必要だったようです。要望といえばそのくらいのもので、すぐに日本にも馴染んでいきました。その陰には、組合のバックアップもありました。

 「日本に来てから、改めて日本語の勉強や習慣、マナーについてなど組合のほうで研修があるんです。日本独特のごみの捨て方や、夜間あまり騒がないことなど、生活についてのアドバイスまで行ってくれるので助かりました」

一人前に難しい作業をこなす外国人スタッフ

日本人より日本人らしいかもしれない

 働きぶりはとにかくまじめ。仕事や同僚にも慣れ、社内にも明るさをもたらしてくれたと言います。任せている仕事も日本人スタッフとすべて同じです。外国人だから特に気をつけて指導したことといえば、

 「とにかく安全に気をつけて作業してほしいと。万が一けがをしてしまったら働けなくなってしまうよ、と。うちも貴重な人材をけがさせるわけにはいきません、だから安全面は徹底して注意しました」

 素直な国民性で若いからか、仕事の飲み込みも早く、すぐに会社にとって欠かせない戦力に育っていきます。日本の生活にも順応しました。

 「一緒に食事に行っても、こちらに気を使ったり、礼儀作法がしっかりしていたり。日本人より日本人らしいかもしれませんね」 

 そんな彼らを見て、槇田さんはさらにベトナム人実習生の雇用を決めます。二期生は35歳の男性と、一期生よりやや年上ですが、日本の暮らしでは「先輩」であるふたりが、仕事で必要となる専門的な日本語を教えるなど、今度は研修する側となって新人を支えています。

社内の飲み会の様子。外国人スタッフも日本人スタッフも和気藹々で盛り上がります!

やっぱり、来てもらって良かったと槇田社長は感じています

 「はじめは外国人を入れようという発想もなかったんです。でも組合のサポートを受けて、ベトナムから呼んで。いざ対面してつきあってみれば、相手も普通の人間です。仕事を通じて話したり笑ったり、コミュニケーションを取っていけば、お互いに信頼しあえるものです。やっぱり人間対人間なんですよ。そんな関係こそ、中小企業にとって大事なところじゃないでしょうか」

 槇田さんは今後も外国人の雇用を考えています。ベトナムに限らず、ミャンマー人やモンゴル人なども幅広く検討し、事業拡大の助けになってくれることを期待しています。
(有)武蔵サービスをサポートする監理会社

「外国人実習生を受け入れたいと相談を受けてから実際に働きだすまで、およそ半年でしょうか」と語るのは広島広域事業協同組合の中村さん。ベトナム、中国、ミャンマー側の送り出し機関と連携し、共同食品工業(株)、(有)武蔵サービスをはじめ外国人材の受け入れを考えている広島県内の中小企業との間を取り持っています。 実習生たちが来日してからは、生活習慣の研修を行ない、また警察署での交通安全講習、消防署では防災訓練、さらに行政書士による人権問題の講座も受講してもらうのだとか。研修生を受け入れるほう、研修するほうどちらも働きやすいように配慮しています。 組合の中でも、外国人たちの生活サポートをするために、ミャンマー人、中国人のスタッフを雇用しています。 「なにか困ったことがあれば、職場まで出向いて通訳やフォローをします。特に寄せられるのは工場などの現場での安全管理でしょうか。とにかく無事に働いてほしいのですが、そのために必要な、専門的な日本語や注意事項を教えることが多いですね」 。外国人を雇うことに不安を感じる企業もあります。そんなとき中村さんは、「まず一度、現地を見てみませんか」と声をかけています。 「現地の送り出し機関が運営する学校を視察するのです。実習生の候補たちが、どんな場所でどう学んでいるのか。そこで実際に面接をして、人柄や雰囲気でまず採用を決めてから、日本語の勉強をはじめます。3か月の授業が終わったらビザなどの手続きを行い、日本での研修を経て配属という流れになります」。 それまで半年はかかります。外国人材を検討している企業は、組合に視察の相談をしてみてはどうでしょうか。

取材/執筆:室橋裕和
監修:一般社団法人 国際連携推進協会(PIRA)

注)一般社団法人 国際連携協会の管理する問合わせフォームに移動します

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執筆者: 室橋 裕和 - 監修:一般社団法人 国際連携推進協会(PIRA)
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