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大衆普及型RPAとAIによる体験型サービス/JAPAN IT WEEK

2019年5月20日
ITを使った業務効率化やマーケティングはかなり成熟してきた感がありますが、細かなニーズに対応したり、新たな付加価値を持たせたりすることで、よりきめ細やかなサービスを提供する製品が登場しています。
 最新IT技術を駆使した製品やソリューション技術が集結する「JAPAN IT WEEK【春】前期」に続き、2019年5月8日〜10日の期間で「JAPAN IT WEEK【春】後期」が東京ビッグサイトにて開催されました。

 今回のJAPAN IT WEEKは、「ソフトウェア&アプリ開発展」「クラウドコンピューティングEXPO」「ビッグデータ活用展」「モバイル活用展」「データストレージEXPO」「通販ソリューション展」「情報セキュリティEXPO」「店舗ITソリューション展」「Web&デジタルマーケティングEXPO」「AI・業務自動化展」「データセンター展」の11展で構成され、合わせて1180もの企業が出展。最新の製品やサービスに触れようとする業界関係者で会場は熱気に包まれました。

 今回の記事ではRPAを活用した業務効率化や、AIを使った新たな顧客体験を提供する2社のサービスについてレポートします。

「大衆普及型RPA」で簡単に業務を効率化

SCSK(株)の定型業務を自動化するRPA「CELF」。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップ操作だけで簡単にRPAを作成することができる

 初めに訪れたのはSCSK株式会社のブースです。こちらでは定型業務を自動化するRPA(Robotic Process Automation)製品「CELF」を紹介していました。

 「CELFはプログラミングの知識がなくても、簡単に業務アプリを作ることができる製品です。ドラッグ&ドロップ操作だけで簡単にRPAを作成することができます」(ブース担当者)

 実際にどのような仕組みで動くのかサンプル画面を見せてもらいました。まず、自動化したい動作を組み立ててRPAを作ります。あらかじめ用意されているフォーマットに沿って手順を追加するだけでよく、誰でも直感的に操作できるようです。

 作られたRPAは単純なものでしたが、このような単純作業でも毎日発生すれば従業員にかかる負担はそれなりに大きくなります。自動化によって従業員の負荷を軽減することができれば、その時間を他の業務にあてることができるため、結果的に大きな恩恵を受けることが期待できそうです。

 「現在CELFは300社以上の企業に導入いただいています。RPAの導入は大企業から中小企業にシフトしており、誰でもRPAの恩恵を受けられるように単純操作と低価格にこだわりました。すべての機能を使うことができる無料トライアルもありますので、ぜひ一度お試しください」(ブース担当者)

AIが顧客に提案をする陳列用什器

(株)ミューオンの「AI Shelf」は「体験できる棚」をコンセプトにした製品。商品の陳列用什器にAIカメラとディスプレイを搭載、お客様が商品を手に取ると、AIカメラがその商品を判断し、ディスプレイに関連する商品を表示する

 続いて訪れたのは株式会社ミューオンのブースです。こちらのブースでは「体験できる棚」をコンセプトにした「AI Shelf」を紹介していました。

 「AI Shelfは商品の陳列用什器に、AIカメラとディスプレイを搭載した棚です。お客様が商品を手に取ると、AIカメラがその商品を判断し、ディスプレイに関連する商品を表示します。お客様の趣味嗜好に合わせた提案ができるのが特徴です」(ブース担当者)

 顧客が手に取った商品に合わせて、リアルタイムにコンテンツを表示することができるため、単なる陳列棚に比べて高い訴求力を持たせることができる「AI Shelf」。

 ディスプレイに表示するコンテンツ制作を担当する株式会社iMarkeの担当者は「例えば化粧品の陳列棚であれば、商品を使うモデルさんや具体的な使い方の動画を流すことができます。それだけでなく、5回に1回は男性が化粧品を使う動画を入れるなど変化をつけ、見る人を飽きさせないように工夫することもできます」と説明。

 ブースで紹介されていたのは小さなサイズの棚でしたが、棚のサイズはかなり自由に作ることができるとのこと。工夫次第では面白い陳列ができそうです。

 ITを使った業務効率化やマーケティングはかなり成熟してきた感がありますが、今回紹介した製品のように細かなニーズに対応したり、新たな付加価値を持たせたりと、まだまだ進化が続くことが見込めます。今後さらにIT技術が発達していけば、よりきめ細やかなサービスが登場することが期待できます。

最新IT技術を駆使した製品やソリューション技術が集結する「JAPAN IT WEEK【春】後期」。合わせて1180もの企業が出展。最新の製品やサービスに触れようとする業界関係者で会場は熱気に包まれた

(レポーター/HANJO HANJO編集部 川口裕樹)

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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