もっと女性のバス運転手を!/第2回女性バス運転手の会レポート

人手不足解消だけじゃない。女性登用で業界も社会も変わっていく!

2019年4月1日
慢性的な運転手不足の状況にあるバス業界。人材登用にあたっては女性の活躍が不可欠ですが、バス運転手のうち女性の比率は1%台しかありません。そんな中、バス運転手不足問題の解決と、働き方改革に関する女性採用促進を目的とし、現役女性バス運転手とバス運転手に興味のある女性が語り合うイベント「第2回 女性バス運転手の会」が開催されました。

3月2日に開催された「第2回 女性バス運転手の会」。現役女性バス運転手とバス運転手に興味のある女性が語り合った

 慢性的な運転手不足の状況にあるバス業界。深刻な人材難は、この先さまざまな分野に重要な影響を及ぼすと予想されています。登用にあたっては女性の活躍が不可欠ですが、バス運転手のうち女性の比率は1%台しかありません。政府は「すべての女性が輝く社会づくり」を標榜していますが、バス業界はまだその端緒についたばかりです。

 そんな中、バス運転手不足問題の解決と、働き方改革に関する女性採用促進を目的とし、現役女性バス運転手とバス運転手に興味のある女性が語り合うイベント「第2回 女性バス運転手の会」(主催:一般社団法人女性バス運転手協会)が2019年3月2日に東京・青山のアイビーホールにて開催されました。

 イベントには現役女性バス運転手13名、バス運転手に興味のある女性12名の合計25名が集結。HANJO HANJOのコラムでおなじみの高速バスマーケティング研究所代表・成定竜一さんがファシリテーターとして登壇した本イベントの様子をレポートします。

日本の女性バス運転手を増やしたい

女性バス運転手協会 代表理事の中嶋美恵さん

イベントのファシリテイターはHANJO HANJOのコラムでおなじみの高速バスマーケティング研究所代表・成定竜一さん

 まず女性バス運転手協会 代表理事の中嶋美恵さんによる挨拶から始まりました。

 「もっと多くの女性にバス運転手になっていただきたい、そういう思いで作ったのが女性バス運転手協会です。現在全国の現役バス運転手は約13万人弱、そのうち女性バス運転手は約2000人、1.7%に過ぎません。これを将来的には10%にすることを目標にしています。そのためには女性バス運転手の環境をより良いものにし、採用を当たり前にする必要があります」

 次に国土交通省 関東運輸局 自動車交通部長の森高龍平さんが「2020年の東京オリンピックに向け、選手の移動にはバスが欠かせません。このような会が開かれることを非常に心強く感じています」と挨拶。

 最後に公益社団法人 日本バス協会 企画・労務部 企画課長 労務課長の田知花秀元さんが「女性運転手のバスは運転が丁寧でお客様からの評判が良いという話を聞いています。まだまだ女性就業者の少ない業界ではありますが、今回お集まりいただいた皆さんのご活躍により女性が進出しやすい業界として、さらにバス業界全体の発展になればと思います」と挨拶をしました。

現役女性バス運転手の本音とは?

 続いて現役女性バス運転手4名によるトークセッションが行われました。ファシリテーターの成定さんがさまざまな質問を投げかけ、女性運転手たちが本音で答えます。

 まずバス運転手になったきっかけについて聞かれると「女性運転手を見てかっこいいと思って」「人の役に立ちながら、自分の好きな運転を仕事にしたい」「転職を考えているときにバス業界が働きやすいと聞いて」とさまざまな本音が飛び出しました。

 今後女性バス運転手を増やすにはどうすればいいかという質問に「バス会社の職場を見学できるツアーがあると興味を持つ人が来やすくなる」「仕事とプライベートを両立できる環境があると女性が増えやすいのでは」「女性でも働きやすい環境だということをもっとアピールしたほうが良いと思う」と、現役女性バス運転手ならではの視点による解決策が多数挙がりました。

トークセッションに登壇した現役女性バス運転手の皆さん。現役ならではの視点によるアイディアが多数挙がった

バス番組で人気の田中律子さんがゲスト登壇

 続いてはバス旅番組で人気のタレント田中律子さんがゲストとして登壇。番組の中でバスの運転手が女性だったときのエピソードを尋ねられると「徳さん(共演している徳光和夫さん)のテンションが上りますね」と会場の笑いを誘いました。

 普段の生活でもバスにのることが多いという田中さん、女性バス運転手について「優しいイメージがありますね。男性運転手だと声が低くてアナウンスが聞き取りにくいこともあるのですが、女性運転手だとアナウンスが優しいです。ブレーキをかけるときや、カーブでハンドルを切るときも優しくて、お年寄りにもすごく気を遣っているのが分かります。そこは女性ならではですね」とコメント。

 さらに日本サップヨガ協会の会長としても活躍している田中さんにより、座っていることの多い女性バス運転手に座るときの姿勢や簡単なヨガも伝授されました。

 最後に「女性バス運転手が全体の1.7%というのはとても少ないと思います。もっと女性の運転手が増えて、お年寄りの方でも安全にバスに乗れるような社会になるといいなと思っています。徳さんが80歳になるまでは番組を続けたいので、いつかどこかの路線で皆さんにお目にかかれる日を楽しみにしています」と締めくくりました。

 現役女性バス運転手とバス運転手に興味を持つ女性が一堂に介し、交流を深め、情報を交換する場となった「女性バス運転手の会」。本イベントによって、女性が働きやすい職場づくりや女性の社会進出が活発になることが期待されます。

女優・タレントの田中律子さん(写真中央)もスペシャルゲストとして登壇。人気のバス旅番組の中で運転手が女性だったときのエピソードを尋ねられると「徳さん(共演している徳光和夫さん)のテンションが上りますね」と会場の笑いを誘った

(レポーター/HANJO HANJO編集部 川口裕樹)

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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