導入ハードルが下がったクラウドやAIで業務改善!

マーケティングレポートサービス、経理業務をAIで自動化/中小企業 新ものづくり・新サービス展

2019年2月20日
「中小企業 新ものづくり・新サービス展」のブース出展から、リーズナブルな価格になったIT関連のサービスに注目。クラウドベースのマーケティングレポートサービスと、決済・入金請求業務をAIで自動化するサービスについて紹介します。

中小・小規模事業者に向けたIT関連のサービスは、価格もリーズナブルになり導入ハードルが下がった(写真はクラウドベースのマーケティングレポートサービスの「VIPORE(ヴィポレ)」

 中小企業がものづくり補助金を活用して開発した新製品・サービス・技術などの成果が集結する「中小企業 新ものづくり・新サービス展」が2018年12月11~13日の期間、東京ビッグサイトで開催されました。

  今回の「中小企業新ものづくり・新サービス展」は、「医療・福祉・生活・サービス・その他」「情報・通信」「繊維・木材・ガラス・土石」「紙・紙加工・印刷」「農林水産・食品・建設・工事」「化学・石油・プラ・ゴム」「鉄鋼・金属製品」「機械器具製造」の8つのゾーンで構成され、総勢733社が出展、来場者は3日間で37000名を超す盛況ぶりでした。

 今回の記事では数あるブースの中から、さまざまな技術を駆使したユニークなサービスを2つ紹介します。

来店者データを分析、マーケティングを改善

株式会社TSPの「VIPORE(ヴィポレ)」の主な機能は人数カウンター、属性判定、滞留分析の3つ。データをクラウド上で集計し、分析やレポートの配信を行うことができる

 まず訪れたのは防犯・監視カメラを扱う株式会社TSPのブース。ブースに備え付けられたディスプレイには、設置されたカメラの映像が表示されています。ブース担当者によるとこれは「VIPORE(ヴィポレ)」というクラウドベースのマーケティングレポートサービス。

 「VIPOREの主な機能は人数カウンター、属性判定、滞留分析の3つです。カメラの下を通過した人数と方向の計測、カメラが写した人の顔を検知し性別とおおよその年齢の判定、一箇所にどのくらいの時間滞在しているかなどの情報を把握することが可能です。そしてそれらのデータはクラウド上で集計し、分析やレポートの配信を行うことができます」(ブース担当者)

 例えば小売店などでVIPOREを使えば、顧客の来店する時間帯や天候による来店者数への影響を把握することができるほか、客層の分析による商品・マーケティングの最適化、滞留分析による商品の配置変更など、さまざまな改善ポイントの発見が期待できそうです。

 「導入に必要なのはカメラとLTEルーターのみ。カメラ自体にアプリケーションがインストールされているので、管理用のサーバーを設置する必要がありません。またクラウド環境はセキュアな閉域接続を利用しているので、高いセキュリティ性を実現しています。簡単かつ安全に運用することができます」(ブース担当者)

面倒な経理業務はAIにお任せ

決済・入金請求業務をAIで自動化するサービス「オマカセ」(株式会社オレンジスピリッツ)。自社のホームページに簡単に設置することができるほか、メール決済やLINE決済にも対応していることで評判になっている

 次に訪れたのは看板が目を引く株式会社オレンジスピリッツのブース。小規模事業者向けのITクラウドサービスを展開する同社のブースでは、決済・入金請求業務をAIで自動化するサービス「オマカセ」を紹介していました。

 「オマカセは中小企業、個人事業主をメインターゲットにした入金確認・入金催促・入金督促など、入金周りの業務を自動化できる決済サービスです。分割決済やクレジットカード払い対応にも対応できます」(ブース担当者)

 自社のホームページに簡単に設置することができるほか、メール決済やLINE決済にも対応していることがうけ、正式リリース前の口コミだけで、Webサービスや医療・介護、教育関連など73社が導入したという「オマカセ」。

 「注文対応、請求書発行、入金確認、領収書発行など面倒な経理業務はAIが代行してくれるので、ご利用者様はコアビジネスに集中でき、生産性向上が見込めます。また中小企業における人手不足の解消にもつながると思います」(ブース担当者)

 クラウドやAIの存在が当たり前となった今、新技術を活用したサービスを導入するためのコストや運用面でのハードルは低くなりつつあります。これらのサービスは業務に必須のものではありませんが、業務効率化のためにも導入を検討する価値はあると言えそうです。

中小企業がものづくり補助金を活用して開発した新製品・サービス・技術などの成果が集結する「中小企業 新ものづくり・新サービス展」。2018年12月11~13日の期間、東京ビッグサイトで開催された

(レポーター/HANJO HANJO編集部 川口裕樹)

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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