おもてなしだけでは対応しきれない「言葉の壁」を、ITサービスでカバーする!

ARのナビゲーションアプリ、スマホ・タブレットの翻訳サービス/ツーリズムEXPOジャパン

2018年11月9日
「ツーリズムEXPOジャパン」のブース出展から、ITを使い訪日外国人客の「言葉の壁」を解消できるような最新の製品・サービスに注目。AR(拡張現実)を使ったナビゲーションアプリと、スマートフォンやタブレットで簡単に扱うことができる翻訳サービスについて紹介します。

株式会社テレコムスクエアが提供する、ARナビアプリ「PinnAR(ピナー)」

 世界最大級の旅の展示会「ツーリズムEXPOジャパン」が2018年9月20〜23日の期間、東京ビッグサイトで開催されました。

 今回の「ツーリズムEXPOジャパン」には世界136カ国の国と地域から1,441もの企業・団体が趣向を凝らした出展を行い、4日間の来場者数は過去最高となる207,000人を記録しました。

 また20・21日には訪日観光ビジネスを支援するサービスや製品の商談会「インバウンド・観光ビジネス総合展」も開催され、多言語・ICTソリューションやマーケティング支援、物販・体験企画などを扱う88社が出展し、観光ビジネスに関するさまざまなサービスの紹介を行いました。

 今回の記事では、ITを使い「言葉の壁」を解消できるような製品・サービスに注目しました。AR(拡張現実)を使ったナビゲーションアプリと、スマートフォンやタブレットで簡単に扱うことができる翻訳サービスについて紹介します。

AR(拡張現実)を使って直感的にナビゲーション

日英中韓の4カ国語での利用が可能。印刷物や看板などの文字を読み取り、その場所や施設を検索する「文字スキャン機能」やARナビゲーション機能」が「PinnAR(ピナー)」の特徴

まず目に入ってきたのがARナビアプリ「PinnAR(ピナー)」を提供している株式会社テレコムスクエアのブース。「PinnAR」はAR(拡張現実)機能や文字スキャン機能で直感的に誘導するナビゲーションアプリです。

 「PinnAR」はiOS、AndroidのOSに対応し、日本語・英語・繁体字・韓国語の4カ国語での利用が可能。スマートフォンやタブレットのカメラで印刷物や看板などの文字を読み取り、その場所や施設を検索する「文字スキャン機能」や、AR画面を使って目的地まで誘導することができる「ARナビゲーション機能」がアプリの特徴です。

 さらに雑誌やパンフレットに掲載されている写真に「PinnAR」をかざすと、その画像を読み取って位置情報を表示する機能もあるため、効率的な送客も期待できます。

「PinnARを使えば日本語を文字入力することに不慣れな外国人や、地図を読むのが苦手な人でも簡単に目的地にたどり着くことができます」(ブース担当者)

簡単操作で誰でも扱える通訳サービス

株式会社テリロジーサービスウェアの多言語映像通訳「みえる通訳」。スマートフォンやタブレットを使い、どこでもワンタッチで通訳オペレータに接続、映像を見ながら通訳をすることができる定額制の通訳サービス

 次に訪れたのはネットワークサービスの開発や販売を行っている株式会社テリロジーサービスウェアのブース。こちらのブースでは多言語映像通訳「みえる通訳」を紹介していました。

 「みえる通訳」はスマートフォンやタブレットを使い、どこでもワンタッチで通訳オペレータに接続、映像を見ながら通訳をすることができる定額制の通訳サービスです。10カ国語(英語・中国語・韓国語・タイ語・ロシア語・ベトナム語・ポルトガル語・スペイン語・フランス語・タガログ語)対応は訪日外国人の95%をカバーできるほか、24時間365日対応可能なので幅広い利用シーンで活躍が期待できそうです。

 実際に導入している企業も増えており、小売店での商品や免税の説明、ホテルのフロント対応、バスのチケット手配や行き先案内などに活用されていいるとのこと。さらに定額制では業界初となる医療通訳オプションも用意されており、訪日外国人の医療機関受診や近年増えている医療ツーリズム対応のために導入する病院も増えているそうです。

 「スマートフォンやタブレットに苦手意識を持っているご年配の方でも、電話をかける・切るような感覚で簡単に使うことができるように工夫しています」(ブース担当者)

 今後も増加していく訪日外国人。日本で快適に滞在してもらえればリピーターになることや、良い口コミを拡散してくれる可能性が高まります。日本のおもてなしやサービスだけでは対応しきれない言葉の壁を、これらのITサービスでカバーすることも必要だと言えそうです。

世界最大級の旅の展示会「ツーリズムEXPOジャパン」。世界136カ国の国と地域から1,441もの企業・団体が出展、来場者数は過去最高となる207,000人を記録した

(レポーター/HANJO HANJO編集部 川口裕樹)

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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