企業の電話対応が劇的に変わる!? CTIの上手な活用方法【前編】

2018年7月24日
会社に入ったばかり、新人の頃は電話を取るのが怖くありませんでしたか? そんな恐怖の電話対応から解放されるサービスがあります。それが 「CTI」です。2回に分けて、CTIのメリットを紹介していきます。
 こんにちは。クラウドサービス「おもてなし電話」の江尻高宏です。

 突然ですが、私が社会に出たての新人の時の苦い電話対応の思い出を聞いてください。会社に入るとまず新人が担当する仕事の一つに電話対応があります。「2コール以内に電話を取れ!」と教わっていたので、取引先やパートナー企業からたくさんの電話がかかってきた際には、新入社員同期で電話を取ることを競い合っていたりしたものです。喜んで電話を取っていたというよりは、仕事なので仕方なく電話を取っていたというのが正しいでしょう。むしろ、電話を取ることはとても嫌でした。電話を取るのが嫌な理由、それは電話が怖かったからです。

 まず何よりも、電話は急にかかってくる。こちらが準備しているわけでもなく、電話は相手から突然かかってくるのです。心の準備もできないですよね。そして、誰か分からない。電話を取る瞬間は、かけてきた相手が誰か分からないのです。誰か分からない人から、突然かかってくる。こんなに怖いことはありません。そのため、電話を取る時は緊張していて、そのせいもあってか相手の言葉がよく聞き取れない。「お名前をもう一度お願いします」「会社名をもう一度お願いします」と聞き返すこともしばしば。同じ人に2回聞き返すことになったら悲惨で、「名前くらいちゃんと聞けよ!」と怒鳴られる始末。もう恐怖でしかありませんでした。皆さんも新人の頃は電話を取るのが怖くありませんでしたか?

誰か分からない人から、突然かかってくる電話。こんなに怖いことはありません。皆さんも新人の頃は電話を取るのが怖くありませんでしたか?

 さて、こんな新人時代の恐怖の電話対応から解放されるサービスがあります。それが 「CTI」です。CTIってご存知でしょうか?? まだまだ市民権を得ていない言葉のため、ご存じない方も多いと思います。
 CTIはComputer Telephony Integrationの略で、「コンピュータと電話を統合したシステム」という意味です。日本では古くから使われており、20年ほど前に登場しました。電話がアナログからデジタル化され、コンピュータと直接つながることになり、電話の情報をコンピュータ上で確認できるようになったのです。とても便利なシステムのため、着信数がとても多いコールセンターで主に採用されました。電話をかけてきた相手の名前や住所等の顧客情報、商品の購買履歴などがパソコン上ですぐに分かるため、とてもスムーズに電話対応ができ、効率化されます。非常に便利でとてもいいシステムなのですが、世の中にはあまり広まっていません。それは、とても高価なシステムだったからです。そのため、中堅・大手企業が中心で利用され、中小企業にまではあまり広がりませんでした。

 一方で、テクノロジーは常に進歩しており、とてもありがたいクラウドコンピューティングの技術が登場しました。クラウドを活用することで、システムが比較的安価に作れるようになったのです。様々なシステムが安価に提供されるようになり、高級なCTIシステムも低価格で利用できるサービスが登場しました。これはとても素晴らしいことです。おかげで、中堅・大企業での活用が中心だったCTIが、中小企業や店舗へ徐々に広がりつつあります。

CTIは「コンピュータと電話を統合したシステム」という意味です。電話がアナログからデジタル化され、コンピュータと直接つながることになり、電話の情報をコンピュータ上で確認できるようになったのです

 CTIが中小企業や店舗へ広がることで、これまでコールセンターで電話効率化として活用していた使い方だけでなく、とてもユニークな使い方が出てきました。それに伴い様々なおもしろい効果が出ています。

 例えば、店舗での活用事例として、顧客満足度向上があります。電話着信時にお客様の情報がパソコンやタブレットに表示されることから、電話で“おもてなし”対応が可能になりました。常連さんからの電話で、「いつものお願い!」「はい、いつものですね!」といった阿吽の呼吸の対応が、ベテラン社員だけじゃなくてもできるようになったのです。新人スタッフやパートでも、ベテラン社員のような対応ができるようになるのです。なぜならば、その“いつもの”が画面に表示されているので、ベテラン社員のように常連さんの顧客情報を頭の中に覚えておく必要がなく、また、常連さんにいちいち聞かなくても分かるのです。

 ある企業では、CTIを活用して新人の働く環境改善を達成しました。見ず知らずの人から電話がかかってきてそれを取るのは今の若者にとってとてもストレスです。スマホ世代と言われている今の若者は固定電話に慣れていません。だからこそ、知らない人からの電話を取ることに強いストレスを感じる若者が少なくありません。そんな若者に向けて、着信時に誰からかかってきたのかが分かるCTIは、職場環境改善の一つとしてとても有効なのです。とても面白いと思いませんか?

CTIが中小企業や店舗へ広がることで、とてもユニークな使い方が出てきました。例えば顧客満足度向上。常連さんからの電話で、「いつものお願い!」「はい、いつものですね!」といった阿吽の呼吸の対応が、ベテラン社員だけじゃなくてもできるようになったのです

 このような活用方法や効果は、コールセンターでのみCTIを活用していると出てこなかった発想だと思います。中小企業の現場でITが活用されることにより、スタッフが様々な知恵を出して活用方法を考えるからこそ生まれるのだと思います。

 CTIの面白い活用方法や効果はまだまだたくさんございます。次回、その事例をたっぷりとお伝えしたいと思います。お楽しみに!

★江尻高宏の連載コラム

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    自分の気持ちを“伝える”手段。現在は様々なコミュニケーション・ツールがあります。「電話」や「SNS」、ケータイ番号だけでやり取りできる「ショートメッセージ(SMS)」、「そして「メール」や「チャット」。アナログの代表である「手紙」も、直接会って話す「訪問」もコミュニケーションという点では同じ領域にあるものです。それぞれ特徴をうまく使い分け、コミュニケーションの達人を目指しましょう!

執筆者: 江尻高宏 - 株式会社シンカ代表取締役社長
関西大学大学院工学研究科修了後、株式会社日本総合研究所に入社。金融系の情報システム開発に従事し、広範囲の開発プロジェクトに参画、チームリーダやプロジェクトマネジャーを経験。その後、株式会社船井総合研究所に入社。営業、マーケティング、商品戦略を中心に、中小IT企業向けのコンサルティングに注力。特にクラウドビジネス分野に強く年間約20本の講演を担当。2014年1月に株式会社シンカを設立。「おもてなし電話」をはじめ、クラウドサービスを中心にITを世界に広めることに注力している。

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