はじめまして。「おもてなし電話」の江尻高宏と申します

第1回/お話ししたい3つのテーマ

2018年6月25日
中小企業の経営者によるコラム。本日から新しく寄稿してくれるのは、「おもてなし電話」というクラウドサービスを提供している株式会社シンカの江尻高宏さんです。

株式会社シンカ代表取締役社長 江尻高宏

 はじめまして。株式会社シンカの江尻高宏と申します。これから月1回のペースで、HANJO HANJOでコラムを連載します。読者の皆様、どうぞよろしくお願いします。

 第1回目ということで、簡単に自己紹介させていただきます。

 私は大学卒業後、大手シンクタンクに入社し、システムエンジニアとしてキャリアを始めました。入社したのは2000年、「就職超氷河期」といわれた時期です。今の売り手市場の就職活動状況とは全く違います。私の就職活動のときは、何十社受けても内定がもらえない学生が周りにたくさんいました。当時、採用担当からよくいわれたのは、「自分の市場価値を磨け」ということでした。“入りたい会社”というより、“入れた会社”で徹底的にスキルアップして自分磨きをしろというものです。今の就活状況だと、入りたい会社の何社からも内定をもらい、どの会社に行こうか悩んでいるという学生の話を耳にしますが、本当にうらやましい限りです。しかし当時の就職超氷河期でも、なんとか私はうまくいき、大手シンクタンクには入れたわけです。そこでは約7年半、金融系のシステム開発に携わりました。
 その後、中小企業向けの大手経営コンサルティング会社に転職しました。約6年半の在籍期間で、2000を超える全国の中小企業の経営者や中小企業の現場を見てきました。転職した当初はなかなかの衝撃を受けました。大手シンクタンク時代では考えることもなかった中小企業の“現場”を目の当たりにしたからです。これが今の“日本の現場”なのだろうと感じたものです。さほどデジタル化も進んでおらず、アナログ作業がとても多い。もちろんそれでも会社はしっかりと回っているのですが、効率化できる余地が多く、ここを改善できれば日本全体の生産性が向上するだろうと確信しました。それにはITしかない。ITなら、日本の中小企業の生産性を飛躍的に向上できる。そう思い、2014年1月に満を持して独立。IT企業である株式会社シンカを創業しました。

 実は、会社を創ることは、コンサルティング時代に考えたものではなく、大学時代に決めていました。私が大学の時にWindows 95が発売され、インターネットがつながり、まさに世の中はお祭り騒ぎ。これは世界が変わる! 変えるにはITをやるしかない! 将来、日本を変えられるようなIT企業を創ろう! そう心に決めたのが大学時代です。
 なお、起業までのストーリーの詳細は、HANJO HANJOでの私のインタビュー記事(↓)をご覧いただければと思います。
  • 固定電話をITで生産性向上につなげる〜CTIを低価格で便利に

    中小企業や小規模事業者では、固定電話でのお客様とのやり取りが経営を支えています。ただ、共有化やデータ化などができず、効率が非常に悪いのが問題でした。生産性向上するにはどうすればいいのか? ITを使ってその答えを出したのが、株式会社シンカの「クラウドCTI『おもてなし電話』」です。シンカ代表取締役の江尻高宏さんに聞きます。

 株式会社シンカはIT企業です。「おもてなし電話」というクラウドサービスを提供しています。「おもてなし電話」は「企業」対「人」のコミュニケーションをシンプルにし、効率化させるサービスです。例えば、お客様や取引先から会社に電話がかかってきたとき、そのお客様名や取引先名、取引内容等の情報が瞬時にパソコンやタブレット、スマートフォンに表示されます。誰からかかってきたのか、どういう取引内容なのかが分かったうえで電話が取れるため、とても効率よく電話ができるようになります。電話業務が飛躍的に効率化されます。

 こういった業務効率化が飛躍的に進むクラウドサービスは世の中にたくさんあり、日々新しいサービスが生まれています。とても面白いサービスがたくさんあります。クラウドサービスを活用することで、「これまでできなかったことができるようになる」のです。今の業務がとても楽しくなります。業務を楽しくするのがクラウドサービスの役目だと思っています。

 本コラムでは、面白いクラウドサービスや、クラウドサービスを活用することでできるようになることをお伝えしていくことを一つのテーマにしていこうと思っています。

展示会でのワンシーン。シンカのメンバーと「おもてなし電話」

 私は、講演やセミナーで全国に行くことが少なくありません。実はこのコラムも伊勢で書いています。伊勢はとてもいいところです。伊勢神宮の幻想的な雰囲気は何ともいえません。今回は仕事で来ていますので、残念ながら伊勢神宮に参拝ができませんでしたが、必ず訪れるべき日本の名勝のひとつだと思います。ちなみに、明後日は、香川に行きます。讃岐うどんを食べてきます。このように、全国に行く機会がありますので、地方のビジネス状況やIT事情などをお伝えすることもテーマにしたいと思います。

出張で訪れた「伊勢神宮」にて

 弊社の提供するクラウド「おもてなし電話」は、コミュニケーションを徹底的にシンプルにするサービスとお伝えしましたが、今、コミュニケーション手法は混沌期に入っていると考えています。ネットの普及やスマホなどの新しいデバイスの登場で、コミュニケーション手段が飛躍的に増えました。実際に会って直接コミュニケーションを行う対話、音声コミュニケーションの電話、テキストのやり取りのメール、そしてライトコミュニケーションとして、SMSやSNS、チャットが普及しました。これらの新しいコミュニケーション手法の登場により、コミュニケーションデバイド(コミュニケーションの格差)が発生しています。世代により得意なコミュニケーション手法が変わり、得手不得手によりコミュニケーションが限られたり、機会が与えられなかったりしています。こういったコミュニケーションの現状や課題、解決方法なども一つのテーマとしてお伝えしていきたいと思います。

 読者の皆様にちょっと役に立つような情報をお伝えしていきます。今後ともお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いします!
執筆者: 江尻高宏 - 株式会社シンカ代表取締役社長
関西大学大学院工学研究科修了後、株式会社日本総合研究所に入社。金融系の情報システム開発に従事し、広範囲の開発プロジェクトに参画、チームリーダやプロジェクトマネジャーを経験。その後、株式会社船井総合研究所に入社。営業、マーケティング、商品戦略を中心に、中小IT企業向けのコンサルティングに注力。特にクラウドビジネス分野に強く年間約20本の講演を担当。2014年1月に株式会社シンカを設立。「おもてなし電話」をはじめ、クラウドサービスを中心にITを世界に広めることに注力している。

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