今年も実施!スマート化する農林水産を後押しする「みらい基金」

2016年4月4日
 グリーンツーリズム、循環型林業、新たな農法や養殖の実証など。農林水産の現場では今、次々と新しい取り組みが動き始めている。地域に根ざした農林水産業にIoTなどの先端技術なども加わって、近い将来には新たな一次産業の形が生まれるかもしれない。
 グリーンツーリズム、循環型林業、新たな農法や養殖の実証など。農林水産の現場では今、次々と新しい取り組みが動き始めている。地域に根ざした農林水産業にIoTなどの先端技術なども加わって、近い将来には新たな一次産業の形が生まれるかもしれない。
 こうした取り組みを支援している「農林水産業みらい基金」では、平成27年度における助成対象事業を決定した。全8件の事業者に対して、総額9億円の支援が行われる。

「農林水産業みらい基金」の公式ページ

■助成金で養殖の新手法やスマート林業を計画

 今回の助成が決定した事業のうち、農業にあたるものは全部で3つ。そのうち、農業組合法人「開発営農組合」、および「おうみ冨士農業協同組合」では、農業体験者の受け入れを実施。後継者不足に悩む集落における、将来の担い手確保に動いている。今回の助成金の使い道としては、休耕地まで体験田圃を広げ、地域農業の活性化に繋げる狙いだ。
 一方、「福岡市漁業協同組合」では今回、助成金を用いて新たな養殖業を立ち上げる。具体的には最新のアサリ陸上養殖技術を活用し、稚貝を“砂なしアサリ”として育成。組合員が個人では賄えないような共同設備を整え、地域の水産業や雇用の活性化を目指す。
 林業では「児湯広域森林組合」が森林調査の速やかな更新に向けて、リモートセンシング技術の導入を計画中だ。今後はデジタル航空写真GISや航空レーザー計測などを活用し、山主に対する短期間かつ高度な施業提案を行っていく。
 その他の助成対象事業者は、たまねぎ加工品を手掛ける「グリーンズ北見」、林業従事者の副業作りを目指す「西栗倉・森の学校」、先端加工技術で木材の高付加価値化を目指す「佐川町」と「イシュープラスデザイン」、定置網漁の再開を目指す「山口県漁業協同組合」など。
 平成28年度における申し込みはまだ始まっていないが、こうした取り組みに続くビジネスプランを持っているなら、利用を検討してみてはいかがだろうか?
《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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