[PR]「おもてなし規格認証」で会社が変わる!地域が変わる!/静岡編4~浮月楼~

2018年3月17日
シリーズ「『おもてなし規格認証』で会社が変わる!地域が変わる!」では、おもてなし規格認証で「変わる」地域と会社(事業所)をピックアップ。その「変わる」現場を、リポートします。

100有余年の歴史をもちながら時代に対応していく、「伝統と革新」の精神で浮月楼の未来を見据える久保田さん。おもてなし規格認証を取得して新たな目標も生まれた。「サービスの内容をもっとブラッシュアップして時代に合うものにしていきたい」(久保田さん)

■海外個人客に対応できる能力や、ウェブでの情報発信が必要になってくる

――おもてなし規格認証はインバウンドやITの対応にも重点が置かれています。浮月楼のホームページでは英語対応もされています。

静岡市は観光地として特に有名ではありません。東京と名古屋の真ん中に位置するので、場所的には悪くないのですが、通過してしまう街というイメージが強い。大口のインバウンド、団体様もあまり多くありません。しかしながら、うちのホームページやトリップアドバイザー経由で予約してくださる個人のお客様もいらっしゃいますので、ウェブサイトである程度の情報を提供しておく必要があるのです。

海外からいらっしゃる個人のお客様への対応がこれからは大事になってきます。従業員のうち中国語や英語で誰が受け答えを担当するのかなど、課題はまだたくさんあります。

かつては料亭旅館だった浮月楼だが、時代の変化とともに業態を変えてきた。料亭や宴会場のほかに総合結婚式場としても人気が高い。今では「結婚式場としての浮月楼」が売上げの過半を超え、メインになっている。「業態は時代の流れに応じて変容するものです」(久保田さん)

――久保田さんは海外で暮らした経験もあるとのことですが、海外と比較して日本のサービスの質はどのように映っていますか。

日本人はおもてなしという言葉ですべてを片付けがちな傾向があると思います。海外で同じサービスを求められたらおそらく有料なんじゃないかということまで、日本人は無料で提供してしまっているのではないでしょうか。

おもてなし規格認証では、例えば「金認証だったらこれくらいのレベルまで」といった具体的な基準が設けられています。そのような「見える化」は消費者にはわかりやすいはずです。

――従業員の業務内容を見直すことで生産性の向上を図っていますね。

仲居さんでも電話応対や結婚式の担当をしてもらうなど、ユーティリティを増やしています。昔は日本庭園で雑草を抜くだけの人もいましたが、分業しすぎると効率的ではなくなるので、マルチタスクのできる人間を増やしていきたいと考えています。なぜ別の業務をやらないといけないの? という疑問に対しては、きちんと理由を説明するようにしています。

■日本の伝統的文化を付加価値に、海外の富裕層へアピールする

――生産性を上げるためには付加価値を生む必要があります。浮月楼にとって付加価値とはどのようなものでしょうか。

本来、料亭という業態は日本文化を広めるための装置です。食べている料理以上のものが得られるから高いお値段をいただける。床の間、生け花、掛け軸、香炉・・・五感で楽しめる文化があるからこその場所です。

それがだんだん簡略化され、料亭など必要ないとされる時代になってしまった。しかし外国人のなかには、料亭の本来的な意味を付加価値と感じてくださる方がいらっしゃいます。その点については強化しないといけません。「伝統的なものを海外の富裕層に向けて」というのが、料亭のひとつの生き残る道だと思っています。

料亭として始まった浮月楼。料亭としてのおもてなしや接遇が今も守られている。「日本文化の発信基地だと自覚することが大切です」(久保田さん)。おもてなしの精神や企業理念をもち、しっかりと地盤固めをすることで、新たな施策へのチャレンジが行える

――浮月楼は食や文化・伝統で静岡市を代表する施設であり、「静岡の迎賓館」とも称されています。その立場から、静岡中部エリアが観光によって発展するために何が必要かについてお話しいただけますか。

この地域は観光地として大きなポテンシャルがあります。三保の松原や久能山東照宮が世界文化遺産や国宝に認定されていますし、家康公関連の歴史的史跡も保存されています。清水港には月に一度クルーズ船が寄港するようにもなりました。しかしながら、ポテンシャルがあるのに「観光で食べていこう」という雰囲気を醸成できなかった地域だと思うんです。

静岡市の市民性は「保守的」です。西部エリアの浜松は「やらまいか精神」(地域の方言で「とにかくやってみよう」)があるのに対し、静岡市は「やめまいか精神」といわれています。ちょっとでも出る釘は叩かれるようなところがある。熱海をはじめ観光地と呼ばれるほかの地域は、市民全体が頑張ろうという気概があるんですが、静岡市はそこが弱い。

料理の分野でも変化に対する保守性を感じることがあります。例えば京都の料理屋さんは食材の乏しさを優れた技巧でカバーして最終的に美味しく仕上げますよね。でも静岡市の場合、「材料はすごく良いのだから、うまく調理すればもっと美味しくなるのに・・・」ということがこれまであったのも事実です。

今は外からの視点や意見が伝わりやすい時代です。なので、これまでの保守的な態度も変えられるはずです。変えられることは早いスパンで変えていきたいと思っています。

――静岡市を観光地として盛り上げるために、おもてなし規格認証はどんな役割を果たせるでしょうか。

一定の基準をクリアすればおもてなし規格認証を取得できる、というのは非常に意味があります。「徳川家の葵の御紋」のような"お墨付き"効果があるのではないでしょうか。しかも「取っておいてよかった」と感じさせる、何年か後により価値が出てくる認証だと思います。「静岡にはおもてなし規格認証のお店がたくさんあるから訪れてみよう」という流れが生まれたら最高ですよね。
●問い合わせ先

★おもてなし規格認証2018
https://www.service-design.jp

★静岡商工会議所(経済産業省 おもてなし規格認証 認証機関)
http://www.shizuoka-cci.or.jp/omotenashi/

★静岡銀行(経済産業省 おもてなし規格認証 支援事業者)
http://www.shizuokabank.co.jp

★浮月楼
http://www.fugetsuro.co.jp
《HANJO HANJO編集部》

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執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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