[PR]「おもてなし規格認証」で会社が変わる!地域が変わる!/城崎編1~城崎温泉旅館協同組合~

2018年3月21日
シリーズ「『おもてなし規格認証』で会社が変わる!地域が変わる!」では、おもてなし規格認証で「変わる」地域と会社(事業所)をピックアップ。その「変わる」現場を、リポートします。
 全国各地で、「おもてなし規格認証」のムーブメントが始まっています。これまでなかなか評価しづらかった「サービスの品質」を「見える化」することで、サービスにかかわる企業(事業所)の方々のやる気や活力につながっているのがその理由です。「おもてなし規格認証に取り組み、お店をよくして商売繁盛につなげたい」「おもてなし規格認証をうまく使って、地方創生の起爆剤としたい」。そう語る地域のサービス事業者たちが日ごとに増えています。
 シリーズ「『おもてなし規格認証』で会社が変わる!地域が変わる!」では、おもてなし規格認証で「変わる」地域と会社(事業所)をピックアップ。その「変わる」現場を、リポートします。

★シリーズ3:城崎編 1~城崎温泉旅館協同組合~

兵庫県北部、志賀直哉の小説『城の崎にて』で知られる城崎温泉。1300年もの間、自然に湧き出るお湯を大切に守り続けてきた関西屈指の温泉場だ。周りを美しい山々に囲まれ、日本海にも近く、コウノトリで有名な豊岡市に位置する。「町全体が一つの温泉旅館」と言われる城崎、それには理由がある。90年ほど前に起きた「北但大震災」で壊滅状態になった城崎を町の人々は一体となって復興させた。そのとき生まれた「共存共栄の精神」が今も受け継がれているのだ。

その城崎温泉で今、町全体でおもてなし規格認証を取得することで、さらに高いレベルの観光地へ発展させようという構想が動き始めている。「『おもてなし規格認証』で会社が変わる!地域が変わる!」シリーズ3では、城崎温泉のおもてなし規格認証への取り組みを紹介するなかで、宿泊業における生産性向上や地域連携による「観光まちづくり」について伝えていく。城崎温泉旅館協同組合や旅館経営者、そして豊岡市役所や金融機関――地域を盛り上げる重要なプレーヤーたちはおもてなし規格認証で何を町にもたらし、それを豊岡市全体にどのように広げようとしているのだろうか? 

第一回は、旅館だけでなく地域全体のリーダーである「城崎温泉旅館協同組合」理事長の芹澤正志さんに話を聞く。

城崎温泉で今、町全体でおもてなし規格認証を取得することで、さらに高いレベルの観光地へ発展させようという構想が動き始めている。その城崎でリーダーシップを発揮してきたのが「城崎温泉旅館協同組合」だ。「今までのおもてなしにさらに磨きをかけ、改善できるところは改善していく」と語る理事長の芹澤正志さん

■「おもてなし規格認証」で歴史あるおもてなしに磨きをかける

――城崎温泉を言い習わす言葉に「町は一つの旅館」があります。

城崎温泉の特徴は「歩いて巡る町」ということです。町の端から端まで歩いても15分ほどの小さなエリアには、商店や旅館、そして7つの外湯があります。「駅は玄関、道路は廊下、旅館は客室で外湯は内湯、お土産物屋さんは物産展、喫茶店は喫茶コーナー、お寿司屋さんやラーメン屋さんはお食事処」。そんな共存共栄の精神を指して「町は一つの旅館」と言い習わしてきました。「温泉地」という経済エリアを考える点でも、適切な言い方だと思います。

――城崎温泉では、おもてなし規格認証を町全体で導入しようとしています。そのことによって城崎に何がもたらされるのでしょうか。

城崎温泉は人と人との触れ合いを大切にしています。旅館のお客様はお土産物屋さんのお客様でもあるし、喫茶店のお客様でもあります。城崎ではおもてなしはすでにしっかりと根付いています。しかし一方で京阪神中心だった人気が全国区になり、外国人を含めて色々なお客様がいらっしゃり、多様なサービスが求められるようになってきました。今までのおもてなしにさらに磨きをかけ、改善できるところは改善していく。そのためにおもてなし規格認証を利用しようと考えたのです。

「町は一つの旅館」と言われる城崎。町の端から端まで歩いても15分ほどの小さなエリアには、商店や旅館、そして7つの外湯がある。「駅は玄関、道路は廊下、旅館は客室で外湯は内湯、お土産物屋さんは物産展、喫茶店は喫茶コーナー、お寿司屋さんやラーメン屋さんはお食事処」。共存共栄の精神で長い歴史を刻んできた

――おもてなし規格認証を広めていくにあたって旅館協同組合の役割を教えてください。

町をみんなで経営するなかでリーダーシップを発揮してきたのが旅館協同組合です。旅館協同組合で決まったことについては、旅館以外の町のみなさんも観光協会を介してご理解とご協力をいただいております。おもてなし規格認証のような町全体のレベルアップを図る事業については、旅館協同組合の理事会が「こうしましょう」と決めたらみなさんはすぐに行動に移してくださいます。情報も旅館協同組合が発信していますので、私たちの役割は大きいと思っています。

――テレビの旅番組では城崎温泉特集が頻繁に登場しています。お客様も多様になっているのではないでしょうか。

宿泊形態も一泊二食型から一泊朝食型や素泊まりも増えつつあります。昨年から「城崎まちづくりファンド」の資金を得て廃業旅館の再生を行っているのですが、城崎では初めての女性専用のゲストハウスを手がけています。東京から女性の一人旅も増えていますので、宿泊形態をもっと広げていくことも必要だと考えています。

城崎名物といえば「外湯めぐり」。町には7つの外湯があり、下駄に浴衣姿の観光客が大谿川沿いでぶらり歩きを楽しむ。東京圏や海外からの観光客の増加にあわせ宿泊形態も一泊二食型から一泊朝食型や素泊まりも増えつつある。「城崎では初めての女性専用のゲストハウスを手がけています」(芹澤さん)

■従業員満足度が顧客満足度を作っていく

――おもてなし規格認証では、人手確保につながる業務改善や人材教育を推奨しています。

これまでは城崎の旅館は集客力があってお客様に選ばれているため、やり方を変える必要はありませんでした。人材も確保できていました。しかしここ数年で急激な人手不足という課題が出てきて、そこに取り組まなければならない状況にあります。ところが従業員数が減ってきている以上、お客様に対して今までと同じようなサービスは理屈としてできないわけです。

おもてなし規格認証のチェックリストにあるように、その足りない部分をITに置き換えるのも一つの手だと思いますし、お客様にとってあってもなくても一緒のようなサービスはやめる、あるいはその価値をきちんとアピールして、その分高いですよといって労働分配で従業員に戻すという考えは必要だと思います。

旅館は衣食住のすべてを提供するため人のマインドがとても大きい。ある意味、一時的にお客様と家族のような関係になります。タッチポイントは人です。本当に親身になってお世話をするとお客様も喜んでいただけますし、やっている方も非常に励みになってモチベーションも上がります。そういう意味では、従業員満足度が顧客満足度を作っていくのではないかと思っています。実際に個々の旅館を見ていますと、人気が安定している、評価の良い旅館は従業員も朗らかで明るくて優しい感じです。おもてなし規格認証を取得することは、サービスに応じた適正な対価をいただくことにつながり、労働分配も高まるのではないでしょうか。

「従業員満足度が顧客満足度を作っていくのではないか」と語る芹澤さん。衣食住のすべてを提供する旅館業では人のマインドが大きく、高い評価を得ている旅館では従業員も朗らかで明るくて優しい。労働環境の向上が従業員のやる気を促し、それがお客様の満足につながっている

――「一つの旅館」という考え方は一方で高コスト体質を生む可能性もあります。

お客様がホテルを選ぶ際には口コミなども参考にされますが、一番手っ取り早いのは値段です。値段以外の価値が伝わりにくいというのが大きな要因だと思います。しかしおもてなし規格認証で金認証や紺認証を取っていれば「だから高いんだよね」と納得していただけます。基準があることによって地域の中で品質競争ができるのではないかと思うんです。

――インバウンドも劇的に増加していますね。

これからの伸びしろの部分では外国人旅行者だと思っています。国内旅行者は日本の人口減少に伴って必ず減っていきます。しかしリピート率を増やすことで何とか同じ水準で推移させたい。外国人旅行者を安定させるためには、"日本人に愛される温泉地"にしなくてはいけない。それが魅力で外国人が来てくれる、そういう流れでなければいけないと思っています。

これまではインバウンド客が倍々で来ていたのがこの1年は緩やかになっています。今の10万~15万人程度は維持しながら、国内のお客様ともに満足していただけるようにやっていきたいと思います。
執筆者: HANJOHANJO編集部 - HANJOHANJO編集者
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