会計ってなんだろう?

2018年4月6日
4月から新年度の企業さんも多いかと思います。これを機に「会計ってなんなんだろう?」をあらためて考えてみてはいかがでしょうか。
 4月から新年度の企業さんも多いかと思います。これを機に「会計ってなんなんだろう?」をあらためて考えてみてはいかがでしょうか。

 会計学は教科書的に言うならば「業務日誌をとりまとめて利害関係者に開示(報告する)ための道具」となります。

 「経営成績」は「損益計算書(フロー)」で、「財政状態」は「貸借対照表(ストック)」です。

 一口に会計と言っても、本当に知りたい情報は利害関係者の立場によって色々と見方が違います。つまり、会計は色々存在するはずなんです。

 色々あっていいはずの会計ですが、日本の中小企業の経営者は税務申告あるいは借入先金融機関向けに会計を作っている場合がほとんどです。また、多くの税理士が税金の算出を主たる目的として会計を行っています(最悪なのが単年度の税額のみを気にして会計をしていることです)。

 経営者の仕事は経営です。したがって経営者が一番大事にしなければならないのは、経営に資する情報であるべきなのです。会計とは、自社の経営成績や財政状態を適切に表すべきであり、経営に資する情報として作成されるべきなのです。

 経営者は、月次でしっかり自社の損益を把握して、異常値や危険な兆候があれば対処するのが務めです。長期永続して企業が成長するためには、どこの売上を伸ばし、なにに利益を配分していくか、投資すべきかを見極めるべきなのです。

 経営者の現場での肌感覚とそれを裏打ちする数値がなければ、運転免許もナビゲーションなく当てずっぽうに航海しているようなものです。たまたまうまく目的地にたどり着けたとしても、いつかは遭難の危機に直面してしまうでしょう。

 取引金額が大きくなり、私財でなんとかできる範囲を超えてしまった経営者も幾度となく見てきました。健全で永続性のある強い会社にするために、いまいちど会計について真正面から考えていただければと思います。

『忙しい社長を救う経理改革の教科書』/幻冬舎・経営者新書/李日生、普川真如 共著

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執筆者: 李 日生 - 
プレジデントタイム株式会社 代表。慶應義塾大学経済学部卒業後、公認会計士試験合格、監査法人トーマツ国際部に入社・配属。国際企業(商社・通信事業会社・運輸会社等)の連結会計やM&Aを担当、中小企業の経営コンサルティングも数百社経験する。現在はプレジデントタイム株式会社、神宮前アカウンティングファーム株式会社、株式会社H HOLINGS、有限会社ルーベ、神宮前会計を主宰。会計・税務・経営・飲食・不動産等、実際の経営者として代表取締役視点で多岐に及ぶ経験を重ねている(「頭でっかちの机上の空論が大っ嫌い」を自認)。近刊に『忙しい社長を救う経理改革の教科書』(幻冬舎)がある。

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