最新のIT機器活用で訪日リピーターを生み出す/インバウンドマーケットEXPO 画像 最新のIT機器活用で訪日リピーターを生み出す/インバウンドマーケットEXPO

インバウンド・地域活性

 2018年2月21日から23日の期間、東京ビッグサイトで開催された『インバウンドマーケットEXPO2018』では、訪日外国人対応の強化や地方創生の支援に関わる106社による製品・サービスが集結。またインバウンド対応に関する数多くのセミナーやパネルディスカッションが行われた。

 展示ブースでは地方の特産品紹介をはじめ、インバウンド対応のフードやお土産、訪日外国人に対応可能なIoT、ICT、AI機器、インフラ関連などのさまざまな製品やサービスが展示され、多くの人で賑わった。

 今回はその中から、ITを使った最新機器に注目。特に訪日外国人を相手にした宿泊業や飲食業などで活躍しそうな製品やサービスを紹介する。

■1台で50言語に対応可能な"夢の"通訳デバイス

 ソフトウェア・ハードウェアの開発販売を手がけるソースネクスト株式会社のブースでは、手のひらサイズの通訳デバイス『POCKETALK(ポケトーク)』が紹介されていた。

 『POCKETALK』は重さわずか90グラムほどの小型軽量でありながら、50もの言語に対応している通訳デバイス。話したい言語を選択し『POCKETALK』に向かって話すだけで、簡単に外国語への翻訳が可能となる。翻訳された外国語は『POKETALK』が音声で話すため、リアルタイムに双方向コミュニケーションが可能だ。

 気になる翻訳の精度だが、『POCKETALK』ではクラウド上で複数の翻訳エンジンを使うことで精度の高い翻訳をすることが可能であり、かなりの長文であってもほぼ問題なく翻訳できる。また翻訳のスピードも速いため、ストレスを感じることなく使うことができそうだ。

 『POCKETALK』は空港やWi-Fi機器のレンタル事業者、旅行会社などへの導入が予定されている。今後は宿泊や飲食などのサービス業でも、外国人訪日客の対応に高い効果を発揮するデバイスと言えそうだ。

■客室アメニティにスマホを置くという選択

 最近のホテルでは客室にミネラルウォーターなどの無料のアメニティが置いてあるところも増えている。その客室アメニティとして無料のレンタルスマートフォンを提供するというのがhandy Japan 株式会社の『handy』。

 ホテルの客室に設置されている専用スマートフォン『handy』は国内通話・国際電話を無制限に行うことができるほか、インターネットも使い放題、観光案内や地図も標準でインストールされており、さらにはアプリのダウンロードも自由に行うことができる。しかもこれらがすべて無料で使うことができるというから驚きだ。

 また『handy』はホテルのWebサイトと連携することもできるので、利用者は宿泊約款や館内の確認をすることができるほか、レストランへの送客やイベント誘導を目的としたプッシュメッセージをホテル側から送ることもできる。災害時には緊急連絡やGPSを使った居場所の把握にも使える。さらには利用者の行動や言語などのデータを集積し、マーケティングに活用することもできる。簡単にデータの消去をすることができたり、遠隔でSIMにロックをかけることもできるため、利用者のプライバシーデータの取り扱いや、盗難・紛失等のセキュリティ面についても考慮されている。

 2017年12月末時点では国内で23万台(日本のホテル総客室数の約4分の1)の契約があるという『handy』。旅行の口コミサイトでは『handy』が客室に用意されていることが評価につながっていることもあり、今後はホテルの標準アメニティになることが期待される。

■外国人宿泊者のパスポート情報を瞬時に保存

 ホテル等の宿泊業において、外国人宿泊客のチェックイン時にはパスポートの呈示とコピーが義務付けられている。大切なパスポートが短時間でも手元から離れるというのは、義務付けられているとは言え宿泊客にとって不安なものだ。

 そこで株式会社ビジコムではパスポートの画像と文字を1秒で安全に保管できる「あっとパスポート」を提供。専用のパスポートスキャナを使い宿泊客の目の前でパスポートをスキャンすることができるため、パスポートを提示する側の心理的な負担も少なく済ませることができる。またスキャンしたパスポート画像から氏名や国籍、パスポート番号などの情報を読み取って、データベースに保存することができる。

 紙媒体でコピーを取る必要がないためペーパーレス化にもなるほか、データベースに保存した情報は簡単に検索をしたり、PDFとして出力することも可能。フロント業務の大幅な軽減を実現することが見込めそうだ。

 2020年には4000万人にもなるという訪日外国人の快適な滞在を可能にし、さらにはリピーターとして継続して訪日してもらうためには、このような最新の機器やサービスを上手に取り込むことも有効な手段になるはずだ。
《川口裕樹/HANJO HANJO編集部》

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