「おもてなし規格認証」の最高位 「紫認証」取得事業所に聞く 2(前編)~鈴鹿サーキット~
おもてなし規格認証
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「おもてなし規格認証」の最高位である「紫認証」取得により表彰された「鈴鹿サーキット」を運営する「株式会社モビリティランド」お客様サービス部部長の引地伸之さん。近年はレース目的だけでなく、滞在型リゾートとして国内外からの高い評価を得ている -
インバウンドが年々増えている鈴鹿サーキット。アミューズメントパークやホテルのコンセプトルーム目的のお客様も増えている。多様なお客様に必要なのはサービス品質の「見える化」だ。おもてなし規格認証はその点で大きな効果がある -
アミューズメントパークにある乗り物のほとんどはお客様自身が操作するもの。「チャレンジをしてできた!」というお客様の達成感が生まれ、その感情をオペレーターやスタッフが最大限に盛り上げ、喜びを共有する -
「お客様の声をフィードバックしてすぐ行動に移す」。お客様のアンケートを取って、その日のうちに各部門がチェック、その後に各部門でフィードバックし、翌日には対応する。さらにそれを全部門に向けて集約し全管理職で共有している
紫認証は、認証機関から推薦を受けるとともに、顧客・従業員・地域社会の満足を促進することにつながる取り組みや、さらに、従業員の人材育成・業務効率化・顧客満足の向上につながる独自の取り組みの実施について、ミステリーショッパーも活用しつつ確認された事業所が認証されます。
紫認証を取得するためにどんな取り組みが行われたのでしょうか? そして生産性向上はどのように実現されたのでしょうか? 表彰を受けた紫認証取得者の皆さんにお話をうかがいます。第2回は「鈴鹿サーキット」(三重県)を紹介します。
F1をはじめモータースポーツで有名な鈴鹿サーキット。アミューズメントパークやホテル・レストラン、そして交通教育センターを備えた、大人も子供も楽しめる一大モビリティテーマパークです。小さな子供でも操縦できる独自車両遊具や「サーキット走行体験」など、乗り物を自ら操縦し、慣れ親しむための各種アトラクション・アクティビティを提供。モータースポーツ文化の振興をビジョンに掲げ、「未来のファン層開拓」や「バイク・クルマ文化」の普及に取り組んでいます。インバウンドの来場者数も年々増加、近年はレース目的だけでなく、滞在型リゾートとして国内外からの高い評価を得ています。
鈴鹿サーキットを運営する「株式会社モビリティランド」お客様サービス部 部長の引地伸之さんに話を聞きます。
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★2018年度「おもてなし規格認証 紫認証」取得事業所に聞く2(前編)~鈴鹿サーキット~
■お客様との感動の共有――それが「期待以上のおもてなし」
――おもてなし規格認証取得にはどんな目的があったのでしょうか。
鈴鹿サーキットでは海外のお客様が年々増えています。レースだけでなく、アミューズメントパークやホテルも伸びています。現在はクチコミによる利用が多くを占めますが、徐々に海外向けのプロモーションを始めています。特に今年は鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリの開催が30回目を迎えます。ヨーロッパやアジア各国からも多くのお客様のご来場が予想されます。また、アミューズメントパーク「モートピア」やホテルのコンセプトルームを目的にいらっしゃるお客様も増えるはずです。そのためにサービスの品質を向上させなければなりません。そこでは「見える化」が求められます。おもてなし規格認証は「見える化」で大きな効果があります。そのおもてなし規格認証をサービス向上の一つの指針にしようと考えたのです。
――紫認証を取得して改めて思うところはありますか。
私たちが今回の紫認証取得を誇りに思うのは、自分たちの目指すところとおもてなし規格認証の方向性が重なり合っている点にあります。だからこそ評価していただいたサービス品質をキープしなければいけないし、もっと高めていかなければと思っています。私たちのサービス品質を感じてくださるお客様がSNSなどで発信していただくことで、さらに相乗効果が生まれるものと期待しています。
――「モビリティ」という言葉を初めて聞く方もいると思います。
乗り物を使うことで新しい出会いがあり、そこで喜び・楽しさ・感動が生まれる。乗り物を通して人とのコミュニケーションが始まり、新たな価値が形成されます。それら人の移動に関わる領域すべてを私たちは「モビリティ」と呼んでいます。
――紫認証の評価基準のひとつは「期待を大きく超えるおもてなし」です。鈴鹿サーキットのおもてなしの特徴を教えてください。
鈴鹿サーキットのアミューズメントパークにある乗り物は、機械が動かす乗り物ではありません。そのほとんどがお客様ご自身に操作していただきます。「チャレンジをしてできた!」というお客様の達成感が生まれ、その感情をオペレーターやスタッフが最大限に盛り上げていきます。「やったね!」というお客様へのお声がけやハイタッチで喜びを共有するのです。もしできなくても「次は頑張ろう!」と背中を押して、新たに挑戦していただきます。そのような仕掛けや仕組みを私たちは大事にしています。それが鈴鹿サーキットでお客様に経験していただく一番の特徴であり、期待以上のおもてなしだと考えています。
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