ブドウ用の新しい緩衝材、輸送中のロス率を抑える/輸出にも期待 画像 ブドウ用の新しい緩衝材、輸送中のロス率を抑える/輸出にも期待

海外進出

 農研機構は、ブドウの輸送中に粒が外れる原因となる隙間ができないように梱包(こんぽう)する、新しい緩衝材を開発した。大きな穴の開いた緩衝シートを重ね、ブドウが収まるすり鉢状のスペースを作る。上面と底面、側面から包み込み、粒が揺れて外れるのを防ぐ。さまざまな形の房に対応する。「シャインマスカット」など高級ブドウの流通増加や輸出拡大に対応できるとして、商品化を探る。

 ブドウは一つ一つの房の形が異なり、統一規格の梱包容器が作りにくい。現在、房にフルーツキャップをかぶせ、箱の上面、底面に緩衝材を詰める梱包が一般的だが、全ての隙間は埋められず脱粒の原因になる。

 開発したシートは、ブドウ2房を入れる2キロ箱に対応する大きさで、厚さ1センチほど。穴の大きさを変えた4種類がある。ブドウの房の形に合わせてシートを選び、箱に積み重ねる。

 高さ40センチから25回繰り返し落とす試験では、慣行の梱包で脱粒した割合は50%に達したが、新しい梱包では15%に抑えた。農家や出荷場の職員などが、房の形を見ながらシートを選び、詰め込む作業を想定する。

 開発した農研機構食品研究部門の北澤裕明主任研究員は「今後種類を検討し、できるだけ低コストで商品化できるようにしたい」と説明する。

 果実は輸送中の傷みが野菜より多く、国内の輸送中のロス率は約17%(農水省調べ)。ブドウのロスの一つが脱粒で、クレームの元だ。「シャインマスカット」などの高級ブドウは多くの産地が輸出に取り組んでおり、輸送時の傷み軽減が課題となっている。

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ブドウ すっぽり 脱粒抑え輸出期待 農研機構が緩衝材

《日本農業新聞》

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