年間赤字1億の宿を90日で再生! 大手も手つかずの小規模宿再生術/ワールドリゾートオペレーション 画像 年間赤字1億の宿を90日で再生! 大手も手つかずの小規模宿再生術/ワールドリゾートオペレーション

インバウンド・地域活性

■日本全国を旅する、新たなブランド「ゆとりろ」

 また現在、同社では箱根や伊豆を中心に展開するトップブランド天翠のほか、全国各地の個性あふれる小規模旅館を集めた「ゆとりろ」ブランドに力を入れています。

 ブランド名の「ゆとりろ」は温泉(YU)と(TO)、日本全国を旅する(リロケーション)をかけたもので、現在全国で6施設を運営。エリアも北海道、信州、熊本、熱海や箱根などの首都圏に限りません。

 「ゆとりろ山鹿」は旧名「山鹿ニューグランドホテル」、2017年9月同社に事業譲渡された後、2018年2月1日にプレオープン、3月1日にグランドオープンを迎えました。

 「ゆとりろ」ブランドは良質な温泉、喧騒を避け、ゆっくりと時間が流れる小規模な宿、地産の美食、そこでしかできない体験を魅力に謳うものです。

 山鹿市は箱根や熱海に比べて知名度が低く、アクセス面では鉄道はなく、最寄りのJR玉名駅からバスで50分という不便な立地にありますが、とろけるような美肌の湯、古い町並みが残る山鹿散策など、魅力的な観光資源も多く、館内では山鹿遊びと呼ばれるここでしかできない個性的な体験を多数用意しています。

 たとえば、室町時代から伝わる山鹿の伝統的工芸品「山鹿灯籠」。その中でも煌びやかな金灯籠を頭に掲げ、江戸時代初期から地域に伝わる「来民渋うちわ」をラケット代わりにした灯籠温泉卓球や同じく金灯籠を被って行うビリヤードでその名も「美リヤード」と女子受けしそうなビジュアルとネーミング。話題のSNS映えも必至のコンテンツです。

 このほか、館内には阿蘇外輪山に源を発する清流、菊池川を望む「焼酎バー」、ロビーでは囲炉裏でマシュマロ焼きなども楽しめます。

 ゆとろりのブランドコンセプトである「Re-Location(リロケーション)」は日本全国を旅する・結ぶことを指しており、今後もエリアや物件にこだわりはなく、同社コンセプトに合致し、手を挙げる地域や物件があれば、全国にこのネットワークを広げていきたいといいます。


●水津陽子(すいづようこ)
合同会社フォーティR&C代表・地域活性化・まちづくりコンサルタント。地域資源活かした地域ブランドづくりや観光振興など、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、執筆を行う。2014年地方創生法に関連し衆議院経済産業委員会に参考人出席。著書に『日本人だけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)などがある。


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《水津陽子》

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