2018 観光産業の潮流、押さえておきたい4つの波 画像 2018 観光産業の潮流、押さえておきたい4つの波

インバウンド・地域活性

■ 3.民泊元年 住宅宿泊事業法(民泊新法)6月施行

 今年最もインパクトのあるトレンドといえば、やはり今年6月に予定される「住宅宿泊事業法」、通称「民泊新法」の施行です。すでに民泊事業商戦はスタートしており、楽天グループの民泊事業会社「楽天LIFULL STAY」は昨年末、オランダに本社を置く世界最大のOTA(オンライン宿泊予約サイト) で、229の国と地域で150万軒以上の施設を登録、43か国語で予約可能な「Booking.com(ブッキングドットコム)」との提携を発表。

 同社の強みは通常のホテルや旅館、アパートメントのほか、ツリーハウスやイグルー(雪で作ったシェルター)など、30種類以上の宿泊施設を扱っていることですが、同社が日本を含む世界26か国19,000人以上に対して行ったアンケートによると33%が「民泊物件に泊まりたい」と回答したいうことです。

 今年になりリクルートグループが不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)」に掲載する賃貸物件の空き室を民泊用に提供するため、民泊仲介サイトで世界最大手の米「AirbnB(エアビアンドビー)」と提携を発表するなど、民泊新法の成立後、様々な事業者、グループが民泊事業参入ののろしを上げており、各社陣営の枠組みもおおかた見えてきました。

 ヤフーの子会社「一休」はいち早く、民泊宿泊予約サービス「一休.com バケーションレンタル」を立ち上げており、日本全国から厳選された上質な別荘やヴィラ、コンドミニアムや一棟貸切の古民家や町家など、他と差別化するラグジュアリーな物件を取り揃えるなど、他者との差別化を図っています。

 こうした事業者の本格参入はインバウンドだけでなく、日本における宿泊施設や旅のあり方も激変させることでしょう。

■ 4.加速する公共民営化・コンセッション(運営権売却)方式の導入の本格化

 最後となりましたが、4つ目は今後、日本社会のあり方を大きく変える可能性がある公共の民営化、官民協働(PPP)の手法の一つ、コンセッション方式導入の本格化です。

 根底にあるのは人口減少、少子高齢化であり、建設から50年を過ぎた公共インフラの老朽化であり、その解決策として注目されているのがインフラの所有権を公共側が保有したまま、運営権を民間事業者に長期間にわたり付与する官民連携(PPP)の手法の一つ、コンセッション(運営権売却)方式の活用です。

 とこれについて詳しくお話ししたいところですがこのテーマは非常に大きなものですので、続きは次回以降にしたいと思います。 


●水津陽子(すいづようこ)
合同会社フォーティR&C代表・地域活性化・まちづくりコンサルタント。地域資源活かした地域ブランドづくりや観光振興など、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、執筆を行う。2014年地方創生法に関連し衆議院経済産業委員会に参考人出席。著書に『日本人だけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)などがある。


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《水津陽子》

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