苦境が続く書店と知名度不足に悩むブランド牛がタッグ!/「なぎビーフ」知名度向上へ 画像 苦境が続く書店と知名度不足に悩むブランド牛がタッグ!/「なぎビーフ」知名度向上へ

インバウンド・地域活性

 苦境が続く書店と知名度不足に悩むブランド牛が、タッグを組んだ。岡山、鳥取両県の対象書店で本を買うと、岡山県奈義町の特産「なぎビーフ」が当たるキャンペーンを展開。相乗効果は抜群で、開始1カ月で3万件を超える応募が集まった。異業種とコラボレーションした新しいPR方法に、生産者は手応えを得ている。

 「甘くておいしい!」「どこで生産されてるの?」。今月10、17日に岡山市、倉敷市、津山市の書店入り口で「なぎビーフ」のサイコロステーキが振る舞われ、本を買いに訪れた人が次々と足を止めた。岡山市に住む藤井淳子さん(65)は「書店で和牛のPRなんて画期的。友達に教えたい」と関心を示していた。

 11月20日から始まった「なぎビーフと書店祭」キャンペーン。12月末までに対象の書店で1500円の買い物をすると、抽選で1万円相当のロースステーキや生産牧場直営レストランの食事券などが当たる。

 「なぎビーフ」は1989年、JA勝英と奈義町の生産者が作った交雑種と黒毛和種のブランドだ。同町は、全国和牛能力共進会肉牛の部で4大会連続で優等賞を受賞するなど、肥育技術にたけた産地。ただ、京阪神への出荷が多いため、地元岡山での知名度はいまひとつだった。

 一層の消費拡大に向けて、今年5月にJAや自治体、販売店などでなぎビーフ銘柄推進協議会を設立。新聞広告を打つなど、県内でのPRを強化してきた。共同キャンペーンは、協議会の活動を知った出版取次の日本出版販売岡山支店の提案で実現した。

 同社がキャンペーンで特定銘柄牛とタッグを組んだのは初めて。坂口和之支店長は「客足を伸ばすため、地元に密着した祭りを展開しようと始めた。なぎビーフを知ってもらい、書店にも足を運んでもらうきっかけにしたい」と狙いを話す。

 和牛200頭を肥育するJA肥育部の花房芳視部長は「異なる業界でこれほど反響があることがうれしい。どこで買えるのか質問もあり、PRになった。今後は買える店を増やしていきたい」と意気込む。(柳沼志帆)
地酒と連携災害支援も
 経済産業省の商業統計によると、書籍・雑誌小売業の数は2007年に1万7363あったが、14年には8169と半分以下に減少。電子書籍や通信販売の台頭で、減少に歯止めがかからない。

 現状を打開しようと、日販が12年から全国で展開するのが「書店祭」。まずは書店に足を運んでもらおうと始めたプレゼント企画で、昨年からは地方ごとに特色あるイベントを企画している。

 食にまつわる企画では、今年2、3月に地酒が当たるキャンペーンを東北限定で、昨年11、12月に地震被害に遭った熊本県の応援で「肥後牛」や阿蘇の新米などが当たるキャンペーンを九州・沖縄限定で展開した。

 「地方限定キャンペーンの方が商品への愛着が生まれるのか、人気が高い」(日販岡山支店)ため、今後も地方ならではの商品と連携した企画を立てていく考えだ。

本屋さん 販促の場に 苦境打開へ産地とタッグ 銘柄牛応募3万超 「なぎビーフ」知名度向上へ 岡山県奈義町

《日本農業新聞》

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