Googleが考える“現場力を支える”AIの未来/Japan IT Week 画像 Googleが考える“現場力を支える”AIの未来/Japan IT Week

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 AI・業務自動化、クラウドコンピューティング、情報セキュリティ、モバイル活用など全10部門のIT専門展からなる『Japan IT Week 秋』が2017年11月8日から10日の期間、千葉県幕張メッセで開催された。

 出展企業640社、来場人数約4万9000人となった下半期最大級のIT専門展である『Japan IT Week』では、各部門ごとにさまざまな商品・技術・サービスを紹介するブースのほか、多数のセミナーが行われた。

 今回はそのセミナーのひとつ『現場力を支えるAI』(講師:グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 阿部伸一氏)より、Googleが考えるAIの未来についてのポイントを抽出する。

■モバイルファーストからAIファーストへのシフト

 まず最初に阿部氏は「モバイルファーストからAIファーストへ」と話した。Google はAIを仕事や生活に役立つものとして活用することを目指している。これが実現すれば、文字にすることのできない現場の”暗黙知”や“経験”のようなものをデータ化し、さらに活用することが可能になる。IT産業だけにとどまらず、幅広いビジネスでの活用が可能になるということだ。

 Googleでは、すでにさまざまなサービスで機械学習を応用している。例えば近年ユーザー数を増やしているGoogleフォトでは機械学習を使い、画像にタグ付けをせずとも、キーワードを入力するだけで画像を検索できる。またGmail英語でのみの提供ではあるものの、機械学習で文脈を判断し、簡単な返信文(例えば「Thank you」のような)提案をする “スマートリプライ”という機能も搭載している。さらにGoogleカレンダーには“スマートスケジュール“を採用し、会議の再調整をしたり、使える会議室を見つけてくれる。

 今後さらに機械学習の精度が高まり活用が現実的なものになれば、将来的には煩雑な作業にかかる時間を減らし、重要な業務にあてる時間を増やすことができるようになるだろう。

■TensorFlowを使えば農家にもAIを導入することができる

 しかしどんなに優れたサービスであっても、価格が高くて使えないようでは意味がない。特に新しい技術の発展には、様々な人が新しいアイディアアイディアを試し、様々な活用の仕方を見つけていくことが重要だ。

 そこでGoogleでは機械学習のためのオープンソースソフトウェアライブラリ「TensorFlow(テンサーフロー)」を公開。TensorFlowを使えば安価に学習アルゴリズムを作ることが可能になる。

 例えば自動車保険のAXAでは、大きな自動車事故を起こしそうなドライバーをAIで予測するという実験を実施。78%の精度で予測を実現し、保険料の最適化やリアルタイム見積りに役立てているという。

 またキユーピーでは自社のベビーフードの原料を機械学習で見分けることにより生産性が2倍に向上。ファミリーマートでは食料廃棄対策としてAIを導入しおにぎりの発注業務を改善した結果、当初は30%だった予測と実績の乖離が9.68%まで低下したという。

 「TensorFlowを使えばITの専門家でなくてもAIの導入は可能です。大切なのはアイデアを思いついたら実行に移すこと、あとは実行しながら調整していくことです」と阿部氏は話す。


《川口裕樹/HANJO HANJO編集部》

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