地域を“アゲる”観光行政、“サゲる”観光行政 画像 地域を“アゲる”観光行政、“サゲる”観光行政

インバウンド・地域活性

■二次交通の不足は言い訳にならない 不便でも観光誘発、回遊高める

 地域で取材やリサーチをしていてストレスを感じることの一つは、目的地へのスムーズな移動ができないことにあります。しかし、その原因は二次交通の不足というより、そこに行く方法が分かりにくいことにあります。

 たとえば、最近は観光案内所に行けば、観光マップなどの地域の観光情報は充実しており、そこに不足を感じることは少なくなっていますが、観光案内所のスタッフの意識や能力には大きなバラツキがあります。

 案内所のスタッフに「〇〇に行きたいのですが」と聞いてもその場所のことを知らないなんてことはザラで、別のスタッフに「〇〇に行きたいんだって、知ってる?」とか聞く始末です。そこから親切にいろいろ調べてくれる案内所もありますが、自分で調べた方が早く求める情報に辿り着けるケースも少なくありません。

 情報リテラシーの問題は個人と組織両方の問題がありますが、不便な地方において時間は特に貴重です。モタモタしていると乗れるはずだったバスは発車、次のバスでは帰りの電車に間に合わなくなるということもあります。能力のある人材の確保や育成に地域はもっと力を入れるべきです。

 私は一般の観光客ではないので、離れた場所を複数効率的に取材する場合等は基本タクシーを使いますが、そこまでして行くべき価値があるかは当然勘案しますし、基本的には観光客目線で公共交通を利用しその利便性を見ます。

 よく観光パンフレットやホームページにはお勧めの観光コースが載っていたりしますが、車で何分など所要時間が示されるだけで多くの場合、そこに行く具体的な方法は示されていません。「後は良きに計らえ? 殿様か」と突っ込みたくなりますが、でもそんなことで観光が誘発されたり、地域を回遊させられるわけがありません。

 近年は地域を周遊するコミュニティバス(CB)も増えていますが、その先に思い至る地域は決して多くありません。パンフレットには「おもてなし」を謳っていても、訪れる客の立場に立つ視点や発想はないのが常です。 

 一方、全国を回っている中で観光行政に優をつけられる地域は年々増えています。その中の一つ、兵庫県姫路市はメディア対応を含め非常に高いレベルにあります。

《水津陽子》

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