「おもてなし規格認証」で会社が変わる!地域が変わる!/北九州編4~オルタナティブ・ヘア・ギャラリー~ 画像 「おもてなし規格認証」で会社が変わる!地域が変わる!/北九州編4~オルタナティブ・ヘア・ギャラリー~

おもてなし規格認証

 全国各地で、「おもてなし規格認証」のムーブメントが始まっています。これまでなかなか評価しづらかった「サービスの品質」を「見える化」することで、サービスにかかわる企業(事業所)の方々のやる気や活力につながっているのがその理由です。「おもてなし規格認証に取り組み、お店をよくして商売繁盛につなげたい」「おもてなし規格認証をうまく使って、地方創生の起爆剤としたい」。そう語る地域のサービス事業者たちが日ごとに増えています。
 シリーズ「『おもてなし規格認証』で会社が変わる!地域が変わる!」では、おもてなし規格認証で「変わる」地域と会社(事業所)をピックアップ。その「変わる」現場を、リポートします。


★シリーズ1:北九州編 4~オルタナティブ・ヘア・ギャラリー~

 建物や設備への投資が比較的少なく、他業種に比べて参入障壁が低いため新規開業が容易な美容室(ヘアサロン)業界。その一方、労働環境が整っていないことから美容師が定着しないという恒常的な問題を抱えている。少ない人手で売上を上げるために価格を引き下げ長時間労働で数をこなすヘアサロンが増えており、いま美容室業界は「技術提供のみ、切って終わり」という傾向が強くなっている。

 そんな中、北九州市小倉でおもてなし規格認証を活かし、技術とおもてなしを両輪にしてお客様に提供しているヘアサロン「オルタナティブ・ヘア・ギャラリー」は右肩上がりの成長を続けている。おもてなし規格認証を取得することで「オルタナティブ・ヘア・ギャラリー」にどんな意識改革が起こったのだろうか? そしてそれはどのように具体化されていったのだろうか? オーナー ・ディレクターの池留正博さんに話を聞いた。


■改善の気持ちを「見える化」してくれた「おもてなし規格認証」

――「おもてなし規格認証」を取ったきっかけを教えていただけますか?

認証支援事業者の「まちはチームだ」のメンバーの方が当店のお客様で、カット中の会話のなかでおもてなし規格認証について教えていただいたのがきっかけです。

もともとおもてなしについては興味があり勉強会に通ったりしていました。美容サービスでも航空業界やホテル業界のようなきっちりとした大人の対応ができるように、少しでもサービスのレベルを上げていきたいという思いがあったからです。

おもてなし規格認証の話を聞いたときは正直「うちはまだまだ」と思っていましたが、認証に必要な項目をチェックしてみると自分たちのビジネスの中でできていない部分が浮き彫りになったんです。それを解決することを目標にして改善を進めていくなかで、金認証を取ることができました。「外部の目」としてのおもてなし規格認証は、改善の気持ちを「見える化」してくれたように感じています。

――美容室業界は閉店後が忙しいという話を聞いたことがあります。

美容室業界は技術商売ですからたくさん練習をしなくてはなりません。一方では客商売・衛生商売でもあるため、朝早くから夜遅くまで働いている美容師も少なくありません。また単価もそれほど高く設定できませんし、値下げによる価格競争になると長時間労働を招いてしまいます。結果、このような働き方の問題から人材不足にもなっています。私は、美容室業界が好きなので、こうした状態を何とかしたいと常々感じていました。そしてホスピタリティやおもてなしをお客様に提供する前に、まず自分たちの環境を変えることが重要だと考えました。

――労働環境を変えるために何から始めたのですか。

3~4年くらい前から月に一度、営業時間内に3時間ほどスタッフ全員が集まる時間を作って研修や勉強会をしています。美容業界では営業時間が終わってから夜遅くまで練習する、何かをするということが多いのですが、まずはそれをやめようという取り組みです。例えばお店の中の動画を撮って、スタッフの動きや技術の改善を話し合ったり、もっと根本的に「働くとは何か?」を考える場などを設けています。

■未来を予測してITや機械を導入する

――2016年には全国で過去最高の店舗数(25万)になったヘアサロンですが、競争が激しい中、どのようなサービスで差別化をしていますか。

お客様のカット後の写真を撮らせていただき、電子カルテとして管理するなどITの導入は九州でも当店は早かったと思います。他にはディーラーさんにアプリを作っていただき、お客様にeコマースでシャンプーの販売をするといったことを考えています。

広い店舗で大人数のスタッフでやっている大型店は経営的な視点で効率化することが得意ですが、お客様に対する細かな気配りが行き届かなくなることがあります。逆にこだわりを持っている小さなサロンは職人的なきめ細やかなサービスを提供しやすくなりますが、経営的な視点でものを見ることが苦手になりがちです。この中間にビジネスチャンスがあるのではと思っています。

機械化やITの導入は必要だと思います。例えば「オートシャンプー」という髪を洗ってくれる機械を導入しました。一方でこの先、手で髪を洗う作業は“癒やし”を提供するためのヘッドスパなどの高付加価値メニューになってくると思います。美容業界は保守的な面がありますが、未来を予測しながら良いものは積極的に入れていきたいと思っています。

――未来のヘアサロンにはどんな進化が必要でしょうか? 一方で変えてはいけないことは何でしょうか?

お客様に「ライフスタイル」を提案していく形がこれから増えていくでしょう。例えば高齢化社会になると、高齢者は仕事を介して世の中と接することが多くなります。そうなると特に女性は身だしなみを整えたいと思うでしょう。それはこれまでの高齢者とは全く異なる価値観です。その中でヘアサロンがお客様に提案すべきことは美しさだけでなく健康も含まれると思うのです。カット中の雑談も、美味しいレストランや素敵なファッションの話だけでなく、健康の情報を提供するようになるのではと思います。ヘアサロンに来ていただくお客様は私たちに信頼を寄せてくれています。年輪経営のように一人のお客様とずっと向き合っていくことを意識しています。

――ヘアサロンにはファッション性や創造性が必要です。流行にも気を使わなければなりません。

今はインターネットで流行のカットやファッションを簡単に学ぶことができます。しかし温度感まではなかなか伝えられません。東京で流行の最先端を学んで帰るのと画像で見るだけとでは大きく違います。だから私は月に一度、東京の表参道に通いカットの勉強をしています。これは東京の流行を単純に持ち帰るというよりも、“お客様に今何が求められているのか”を掘り下げて創造性を生み出すためなのです。そして東京で学んだことを北九州に持ち帰ることで、北九州にいながら東京と同じサービスをお客様にお届けしたいと考えています。


《HANJO HANJO編集部》

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