知らなかった! お客さまの心をつかむ有効なPRメディアとは? 画像 知らなかった! お客さまの心をつかむ有効なPRメディアとは?

制度・ビジネスチャンス

■リピーターは店主の人柄を重視

 次に調査が明らかにしたのは、お客さまが知りたいお店の情報についてだ。

 お店側からすれば、「店のこだわりポイント」や「コンセプト」などをお知らせしたいところだが、実はそれらの情報を欲しいと思っているお客さまはお店側が想像するよりもずっと少ない。それよりも「メニュー内容」「価格帯」「クーポンなどの割引情報」など自分に直接関係する情報を知りたいと思っている人が圧倒的に多い。
(お店が「店の告知で重視している点」とお客さまが「近所の飲食店に関して知りたいこと」の差:「店のこだわりポイント」お店48.0% お客さま16.4%/「価格、予算感」お店46.0% お客さま76.9%/「クーポンなどの割引情報」お店13.0% お客さま40.4%)

 ここでも「いいモノを作れば売れる」というお店側とお客さまの意識の乖離が見られる。こだわりではなく価格をお客さまは知りたがっている。デフレ経済下、お客さまに何が求められているのかをお店側は改めて考える必要があるといえる。

 ただ、今の日本人の消費行動はそう簡単ではない。「値段が安ければ」というだけではお客さまは継続的にお店に来てくれない。来店してくれたお客さまを常連客(リピーター)にするための工夫も必要となってくる。調査結果によると飲食店の常連になりたいと思うポイントとして「料理の味付け」や「料理のジャンル」よりも、「店主の人柄」や「スタッフの人柄」が重要視されている。
(そのお店の常連になりたいと思うポイント:「店主の人柄がよい」60.8%、「スタッフの人柄がよい」54.4%、「料理の味付け」52.1%、「料理のジャンル」49.4%)

 「年賀DM」がなぜ人気を集めているのかを考える上で、これはとても興味深いデータである。最後はやはり「人柄」。店主の人間性がお客さまを再び来店させるのだ。「値段も大切だけど人柄はもっと大切」。これは小規模事業者が自分たちのアイデンティティーとして大切にしてきたものである「人とのつながり」「絆」と合致する。ここから小規模事業者ならではの関係性を活かした地道なファンづくりこそが常連客獲得の近道だということが分かる。

飲食店の常連になりたいと思うポイントとして「料理の味付け」や「料理のジャンル」よりも、「店主の人柄」や「スタッフの人柄」が重要視されている(セルウェルが2017年10月に実施した『近所の飲食店利用実態調査』より)
お客さまが知りたいお店の情報として、お店側は「店のこだわりポイント」や「コンセプト」をあげるが、実はそれらの情報を欲しいと思っているお客さまはお店側が想像するよりもずっと少ない(セルウェルが2017年10月に実施した『近所の飲食店利用実態調査』より)




■人と人のつながりを生み出す年賀はがきの力

 調査データから裏付けられたPRメディアとしてのダイレクトメール、特に新年のPRとして有用な「年賀DM」には、マーケティング的な要因だけでなく、小規模事業者にとって重要なコストや労働時間削減などのいくつものメリットがある。

 年賀はがきをダイレクトメールに利用する「年賀DM」には、少額のPR費をやりくりしている方にとって、「予算に合わせて利用できる融通性」、忙しくて手が回らないという方にも「デザインを含めワンストップという利便性」、そして誰にとっても重要な「郵便局ならではの安心感や安定感」がある。

 ほかにも現金10万円などが当たるお年玉くじが付いていることによる保管率・閲読率の高さ(くじが付いているので捨てられない、お年玉くじ抽せん日にもう一度見てもらえる)ことも送り手にとってはありがたいポイントだろう。SNSのようにあっという間に目の前を通り過ぎていってしまうメディアとは、そこが大きく異なるところだ。

 ここまで、調査資料に基づいて小規模事業者とお客さまとの関係性における意識の溝を見てきた。その乖離を埋められれば、意外と簡単にお客さまとの関係性をより良いものにできることが分かった。その中で、課題を解決するメディアとして機能しているからこそ、小規模事業者の間で「年賀DM」は人気が高まっているのだ。

 中小企業や小規模事業者にとって「地域」というのは非常に大切な場所だ。そこで人と出会い、そこで仕事が生まれるからだ。近しい距離感のなかでのコミュニケーションがビジネスを潤滑に進める風景を、これまで幾度となく見てきた。中小企業や小規模事業者が伝えたいことは商品の優秀さだけではない。中小企業や小規模事業者にPRメディアとして「年賀DM」が選ばれているのは、そんな企業の文化背景が大きく関係しているのではないだろうか。



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