知らなかった! お客さまの心をつかむ有効なPRメディアとは? 画像 知らなかった! お客さまの心をつかむ有効なPRメディアとは?

制度・ビジネスチャンス

【記事のポイント】
▼お客さまが欲しい情報を届けられていないのはお店側が最適なPRメディアを選択していないから
▼ダイレクトメールはお客さまの心をつかむ有効なメディア
▼リピーターは店主の人柄を重視
▼「年賀DM」は小規模事業者の文化にフィットする


■「年賀DM」がお店とお客さまの意識の溝を埋める

 調査会社のセルウェルが2017年10月に実施した『近所の飲食店利用実態調査』によると、「近所の飲食店を利用したことがない」人のうち、その利用したことがない理由として「店舗に関する情報がない」と答えた人が7割を超えている。近所にあるにもかかわらず、お客さまの心を捉えていない、ということをこの数字は示している。

 「いいモノを作れば必ず売れる」というお店側の思いが情報化時代の中でお客さまにうまく伝わっていないーーある種のジレンマが生じているように感じられる。

 ではすぐにでもPRを始めれば良いのではないか? という疑問が湧くかもしれない。HANJO HANJOではこれまで小規模事業者のPR活動におけるさまざまな成功事例を紹介してきたが、とはいえ小規模事業者にとってPRはまだまだ手を付けにくい領域であることも確かだ。現在、エリアPRメディアといえば、アナログのチラシからウェブやSNSまで、かつてないほどのバリエーションがある。そんな中で何を選択するのかはかなり大変な作業だ。なぜなら大企業のように専門職が分化していない小規模事業者では、メディア特性を把握し、投下コストをコントロールする人員的な余裕がない場合が多いからである。

 そうなるとPRは諦めるしかないのか。小規模事業者での成功事例はないのだろうか。調査結果を読む限り、有用な手段として「ダイレクトメール(DM)」という選択肢が浮上してくる。その中でも日本人が慣れ親しんだ年賀はがきをダイレクトメールに使う「年賀DM」をPRに活用することで、お店や会社の売り上げを向上させた例が多数見られる。

 例えば東京都内のある製パン店では「年賀DM」を使って地域にPRしたところ、売り上げを前年比112%も伸ばしたという。近隣のマンションやオフィスに年賀はがきでダイレクトメールを送り、はがき持参で来店したお客さまには特典を付けることで、新年のごあいさつと来店促進を効率良く行い、成果をあげたのである。

 忙しくてPRにまで手が回らない、多くの予算を割けない、ITに詳しくない、よく知らない業者には頼みたくない……小規模事業者の多くがPRに際して抱えるこれらの悩みを、一枚の年賀はがきが見事に解決したのである。

お客さまの欲しい情報を伝えるために有効なPRメディア、「年賀DM」
(編注:偽造防止のため、切手部分などを加工しています)




 はがきという昔からあるメディアが今、小規模事業者の間で新たなPRツールとして脚光を浴びている。その理由はどこにあるのか? 調査資料はいくつもの明確な答えを用意してくれていた。データから小規模事業者にとって「年賀DM」が PRメディアとしていかに適しているかを見ていこう。

■きっかけはダイレクトメール。SNSやグルメサイトよりもはるかに高い数字

 まずはデジタルメディアにおける、お店側とお客さまとの認識の差である。

 前述の『近所の飲食店利用実態調査』によると、常連となる飲食店を知ったきっかけとして65.7%もの人が「ダイレクトメール」と回答している。これは「家族や友人、知人からの紹介(79.8%)」に次いで2位となっており、SNSやグルメサイトよりもはるかに高い数字だ。

 一方でお店が行っている告知方法は「グルメサイト(86.0%)」が最も多く、次いで「お店のSNSでの発信(57.0%)」「自店のホームページ(51.0%)」となっており、「ダイレクトメール」の利用はわずか20%に留まっている。65.7%もの人がダイレクトメールの効果を認識していることを考えると、これはかなり低い数字であることが分かる。

常連となる飲食店を知ったきっかけとして65.7%もの人が「ダイレクトメール」と回答しており、これはSNSやグルメサイトよりもはるかに高い数字である(セルウェルが2017年10月に実施した『近所の飲食店利用実態調査』より)




 おそらく最新のデジタルメディアを使えば効果が上がるという思い込みがお店側にあるのだろう。毎日膨大な数の案内が企業やお店から送られてくる電子メールでは、自社の案内文を目立たせることは簡単なことではない。

 一方、紙というアナログメディアであるダイレクトメールは、手で触れられるなど五感に訴えることができるため、記憶に残りやすい特長を持つ。このところ、LPレコードなどアナログがブームとなっているが、「年賀DM」が支持されている理由の一つはそのはがきが持つ存在感であるのかもしれない。

 ダイレクトメールは情報も文字、写真などのビジュアルだけでなく、クーポン券や二次元コードなども掲載でき、質・量ともに申し分ない。デジタルの表現を借りるならば「大容量」といっていいだろう。

 顧客管理の面でもダイレクトメールは使い勝手がいい。電子メールはメールアドレスが変わらない限り送信できてしまうが、ダイレクトメールであれば商圏から転居した顧客分は宛先不明や転送期間経過などの理由で戻ってくるため、顧客情報を定期的に更新できる。


《HANJO HANJO編集部》

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