お客さまとの距離が近い!年賀はがきのDMが支持される意外な理由 画像 お客さまとの距離が近い!年賀はがきのDMが支持される意外な理由

制度・ビジネスチャンス

ーー手間やコストの面では電子メールが有効だと思いがちです。

伊藤 電子メールだとどうしても他の膨大なメールの中に埋もれてしまって、うちの店からのメールをパッと見つけることが難しくなってしまうんです。その点、「年賀DM」は手元に直接届くのでインパクトがあるんです。

ーーなるほど! 「インパクト」のあるなしは、お客さまの動機付けに決定的な違いを生み出すということですね。

伊藤 他にもメリットはあって、郵便局は宛先不明のとき、郵便物を差出人に戻してくれます。戻ってきたはがきの情報を顧客名簿に反映することで、常に最新の状態にすることができるんです。

電子メールの場合、お客さまが東京から大阪へ転居していても届いてしまいますので、お客さまにとって不要な情報をいつまでも送り続けてしまう可能性があります。

ーー宛名の記載を省略した「年賀DM」を指定したエリアに送れる「年賀タウンメール」というサービスがあります。ご存じですか。

伊藤 実は検討しているところなんです。お店の近隣エリアや沿線エリアなど、ご来店いただけそうな方が多くいらっしゃるエリアを指定して、新規顧客の開拓にもチャレンジしていきたいなと思っています。

宛名面には年始の挨拶、文面の側には年始の特典を大きく掲載
(編注:偽造防止のため、切手部分などを加工しています)



■「年賀DM」で大きなコスト削減、デザインから配布までワンストップの利便性

ーーメール便での販促は作業が大変だった、というお話でしたが、一方で「年賀DM」のコスト面には満足されていますか?

高橋 メール便で販促をしていた時は数十万円ものコストがかかっていましたが、「年賀DM」に変えた今では、はがき代・デザイン・印刷代込みで8万円前後です。非常に大きなコスト削減になりました。

伊藤 最初は自分たちで内容もデザインも考えてプリンターで出力していたんです。でもプリンターは壊れるし、インク代も馬鹿になりませんでした。今では印刷会社にデザインからプリントまで全てお任せしています。

印刷会社に任せた方が余計な人件費もかかりませんし、仕上がりもきれいです。注文する枚数にもよると思いますが、当店の場合は自分たちでやるよりもお任せした方がコスト削減になりました。

ーー郵便局の特設サイトには、「年賀DM」のデザインテンプレートや、デザイン・印刷・発送までワンストップで注文できるサービスもあります。PRのアイデアが思い浮かんだら後は郵便局にお任せなので、忙しい中小事業者にはうれしい仕組みと言えるでしょう。

■今アナログが新鮮! 人と人をつなぐ「年賀DM」の温かみ

ーー「年賀DM」だとはがきを出す/書く方のモチベーションも上がりますか?

伊藤 普通のはがきではなく年賀状なので、書く方も身が引き締まります。あまりかしこまってもくだけてもいけない。そこはやはり日本人なんだと思いますね。

ーーはがきとは、送り手の想いと温かみをお客さまに直接届けるメディアなのかもしれません。

伊藤 最近は世の中が徐々にアナログへと回帰しているように感じます。飲食の世界でも、お客さまはチェーン店よりも個人経営のお店を好む傾向にあるんです。実はうちの店のメニューの「おすすめ品」は全部私の手書きなんですよ。パソコンを使えばきれいで見やすいかもしれません。でも今は手書きの方がお客さまに喜ばれる時代になってきていると思います。

伝票もうちの店は昔ながらの手書きです。その方がお客さまとお話をしながら注文が取れるじゃないですか。それがいいんです。POSレジだと店員は手元のタブレットを見るだけで、お客さまの顔を見ることはありません。機械じゃなくて心と心の温かみを感じたい。同じ意味でうちのお店では「年賀DM」を使っているんです。

伊藤店長の手書きによるメニュー。アナログ感という点が「年賀DM」と共通している



▼インタビューを終えて
「忙しくて手が回らない、でもお店のPRはやらなくては……」というのが中小事業者の皆さまの実際のところではないだろうか。そんななか「駒八別館」さんは「年賀DM」によってその悩みを解決したばかりでなく、売り上げ増や集客増にまでつなげたというのだから驚かざるをえない。救世主的な販促ツールとして「年賀DM」の新たな可能性を感じさせる事例と言えるだろう。「年賀DM」のユニークな点は、はがきという慣れ親しんだメディアであるにもかかわらず、極めて「今的」なトレンドを持ち合わせていることにある。人間的な温かみを求めるアナログブームのなかで、はがきは脚光を浴びているのだ。「告知」という領域を超えて、お店・会社とお客さまを直接的につなぐ役割も果たす「年賀DM」、人と人のつながりを大切にする中小事業者にとって、これほど相性の良い販促ツールはないだろう。(HANJO HANJO 編集長 加藤陽之)



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