Youは何買いに日本へ? 輸出EXPOで聞きました/圧倒的な人気はこれでした 画像 Youは何買いに日本へ? 輸出EXPOで聞きました/圧倒的な人気はこれでした

海外進出

 千葉市で11~13日に開かれた「日本の食品 輸出EXPO」には66カ国・地域から1500人のバイヤーが訪れた。会場で各国のバイヤー20人に「何を買いに来たか」と尋ねたところ、圧倒的に人気があったのが「抹茶」。ワインや調味料なども挙がったが、共通していたのは大量生産ではなく栽培方法や品質にこだわった「高級志向」。小規模生産の農家にも、輸出のチャンスは広がる。
「抹茶」一番人気
 海外で和食ブームが盛り上がる中、バイヤーの仕入れ意欲は高い。フランスで抹茶カフェを開く輸入業社のジャン・ベガンさんは「パリでは空前の抹茶ブーム」と言い切る。鹿児島県から有機栽培の抹茶を仕入れ、パリのカフェで抹茶カプチーノ、抹茶ラテなどを提供。毎日、盛況だという。

 魚や菓子のバイヤーも抹茶に関心を示す。ベトナムのコンビニエンスストアに菓子を納入するハ・チャンさんは「抹茶味の製菓は飛ぶように売れる」と話す。同国では甘い茶を飲む習慣があるが、都市の若い女性のために無糖の抹茶飲料を探していた。

 すしレストランに卸す魚を求めてエジプト・カイロから来た食品会社社長やロシアの魚介専門業者は、共に「すし店に抹茶は不可欠だ」と言う。

 茶飲料メーカー伊藤園は「世界の抹茶市場は過熱中。米国、欧州では健康志向からビタミンや食物繊維が豊富な抹茶をスーパーフードとして捉え、アジアはジャパンブランドとして注目する」(国際営業部)と、産地の商機とみている。
シャインマスカット、有機栽培・・・高価でも 「品質相応」なら納得 
 バイヤーの答えから浮かび上がったのは「高級志向」だ。

 米国で農産加工品店を営むジュリア・ホールマンさんは「農家が大切に育てた農産物を使った製品が欲しい」と付加価値のある加工品に注目。英国・ロンドンのワイン輸入業、ペドロ・エチュガレーさんは「個性を求める英国人には、少量生産で簡単に入手できない物は魅力的」。化学肥料や薬剤を使わない栽培方法に関心があるという。

 ロンドンで昼食用弁当を販売するジャウワ・ボークーペさんは、ブドウ「シャインマスカット」を試食し「衝撃のおいしさ」と目を丸くした。価格は現地の約10倍だが、「この品質なら納得」。果実輸入は日数がかかるため難しいものの「ランチボックスに2粒入れ、ぜいたく感を出したい」と言う。バイヤーらは「欧米の消費者は食品に相応の価格を支払う意識を持つ」と強調する。

 農林水産物・食品の2016年輸出額は7502億円と前年比0・7%増。6割強を占める農産物は前年より3・6%伸びた。一方で17年1~8月の実績を品目別に見ると、最も金額が大きいのはアルコール飲料(353・6億円)。次いでホタテ貝の292・6億円、真珠(176・8億円)、サバ(156・7億円)といった水産物が上位を占める。こうした中、抹茶を含む「緑茶」は93・3億円と、加工品を除く農産物では牛肉(106・9億円)に次ぎ、前年同期比で27%増えた。

 サントリーワインインターナショナルは「海外で普及させるには、イベントや試飲会などを繰り返して認知を拡大する綿密な計画が必須」と、長期戦略作りを指摘する。(齋藤花)

Youは何 買いに日本へ? 輸出EXPOで聞きました 農家の逸品に商機

《日本農業新聞》

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