埼玉を日本一の「うどん県」に! 製麺量2位/狙え、香川超え! 画像 埼玉を日本一の「うどん県」に! 製麺量2位/狙え、香川超え!

インバウンド・地域活性

 埼玉県のうどん愛好家でつくる団体が、生産量日本一へ名乗りを上げた。うどんといえば「うどん県」を名乗る香川県が有名だが、生産量国内2位の埼玉県を県内外にアピールし、1位を目指そうと発奮する。うどん打ちの体験教室やイベント出店を通して“埼玉うどん”を盛り上げ、県産小麦の生産拡大や地域振興につなげるのが狙いだ。
官民で魅力発信
 仕掛けるのは「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」。2015年5月、県のうどんの魅力をPRしようと、入間市の会社員、永谷晶久さん(36)が立ち上げた。「埼玉がうどん県という事実を、県内のうどん店でさえ知らない。魅力が十分知られていない」と経緯を話す。

 県内のうどん店をインターネット交流サイト(SNS)のフェイスブックで紹介し、埼玉産うどんや県産小麦の魅力を発信することで「うどんの消費で日本一になり、小麦を生産する農家や地域も元気にしたい」と“野望”を抱く。現在、農家を含む5人のメンバーで、うどん打ち体験の出前授業を行っている。

 若者も協力する。「1日に2食はうどんを食べる」という、東京大学うどん部副部長の小林義信さん(20)だ。同部はうどん好きの有志が立ち上げた団体で、永谷さんとイベントなどに参加して埼玉うどんを発信する。小林さんは「歯応えがある太めの麺が特徴。食べ応えがあり、おいしい」とほれ込む。
高校に出前授業 来月サミットも
 9月28日には、埼玉県立豊岡高校でうどん文化を次世代に伝承しようと、同会が家庭科の授業の一環でうどん作りを実演した。同会メンバーで、入間市で小麦などを作る農家の加藤秀樹さん(35)も駆け付け、栽培した小麦「さとのそら」を使い、うどん打ちの技術を教えた。加藤さんは「埼玉のうどん文化を、若い層にPRできてよかった。うどんの振興が埼玉産小麦の消費拡大につながればうれしい」と好循環を期待する。

 県も、うどん振興を通じて農業の活性化と地域おこしに向け11月、熊谷市で「全国ご当地うどんサミット」を県内団体と共催する予定だ。
“本場”は余裕?
 本場「うどん県」香川も黙ってはいない。香川県観光振興課は「うどんの盛り上げに、埼玉県の皆さんが立ち上がったことを歓迎したい。まずは本場の讃岐うどんを食べに来てほしい」と余裕の構えだ。
需要まだ伸びる小麦増産に余地 県、盛り上がり歓迎
 農水省によると、埼玉県のうどん生産量は2万4403トン(生麺、ゆで麺計)で国内2位。トップの香川県は4万7080トンと大差が開く。1位になるには「埼玉県民が1人当たり1カ月にあと2杯、うどんを食べればいい」(同会)と試算し、勝算は「ある」とみる。

 鍵は香川との“人口差”にある。香川県の人口約100万人に対し、埼玉県は700万人と7倍に上る。永谷さんは「埼玉県民が本気でうどんの魅力に気付けば、香川の7倍は消費が伸びるはず。生産量1位も夢ではない」と意気込む。

 16年度の埼玉県の小麦栽培面積は5200ヘクタールと、前年度より140ヘクタール増えた。県生産振興課によると、うどん用の中力粉として使われる品種「さとのそら」は、うどん生産が盛んな県内で需要が高く「供給が追い付いていない状況。県として増産に力を入れていきたい」と、“埼玉うどん”の盛り上がりを歓迎する。(藤川千尋)

どんどん食べて どんどんアピール 製麺量2位、狙え 香川超え 埼玉こそ うどん県

《日本農業新聞》

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