外食産業の生産性向上~エヴァンジェリストからの提言(後編) 画像 外食産業の生産性向上~エヴァンジェリストからの提言(後編)

IT業務効率

■「外食産業」から「ホスピタリティー産業」へ

――「外食産業」から「ホスピタリティー産業」として再生しなければならないと語っていますね。

 人口増加、経済成長を前提とした「人気の店、儲かっている店のやり方を真似て効率よく拡大する」という発想ではもはややっていけません。お客様それぞれのシーンにあった質の高い食事と空間、接客を通じて、それにふさわしい対価をいただく。そして働く人々がやりがいや誇りを感じられるような業界に変わっていかなければなりません。

 しかし、ふさわしい対価をいただくというのはなかなか難しい問題です。競争が激しいのでともすると価格競争になってしまう。価格も価値の一つですが、価格だけじゃない価値の競争となっていくことが業界として必要です。

 新たな付加価値の考え方として注目したいのが「エシカル」、いわゆる地球市民として正しい消費行動をすることが、特に若い人を中心に高まっています。無駄を生まない、無益な殺生をしない、弱者から搾取しない、地域貢献、社会貢献といった意識です。これまでの工業生産的な大量生産・大量消費・大量廃棄といった経済活動では人間も国家も地球もダメになってしまうということを誰もが理解し始めています。

――外食産業がホスピタリティー産業に変わることで、業界や顧客、従業員にとって何が大きく変わるのでしょうか?

 働く人々にとっては、働く喜びや自信、経済的満足、社会的向上といった誇りを持てるようになると思います。業界にとっては、産業としての魅力が向上し、優秀な人材が入ってくることが期待されます。顧客にとっても安心して食べられる、健康でいられる、生活に潤いが生まれるといったことが考えられます。

(インタビュー/加藤陽之 構成/川口裕樹)


●竹田クニ氏
ホットペッパーグルメ外食総研 エヴァンジェリスト。前ホットペッパーグルメリサーチセンター センター長。1988年リクルート入社。ホットペッパーグルメリサーチセンターの立ち上げとともに飲食情報事業に異動し、初代センター長に就任。現在はエヴェンジェリストとして、外食産業に関わる調査企画、執筆、講演などのほか、外食産業の生産性向上をテーマに各種業界団体との連携協働、農水省など中央官庁への政策提言活動も行なっている。


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