横浜市長・林文子氏に聞く/庁舎移転でにぎわい創出、カジノには慎重 画像 横浜市長・林文子氏に聞く/庁舎移転でにぎわい創出、カジノには慎重

インバウンド・地域活性

 7月30日の市長選で3選を果たした横浜市の林文子市長が、日刊建設工業新聞社の取材に応じ、今後の市政運営方針を明らかにした。新市庁舎の建設や移転跡地の活用を契機に、さらなるにぎわい創出を図るとした一方で、カジノを含む統合型リゾート(IR)の導入には慎重な姿勢を見せた。地元建設産業の重要性も指摘し、「働き方改革」の推進を図る考えを示した。
 中区本町に移転する市庁舎は20年6月の供用開始を予定している。林市長は「新市庁舎は関内、みなとみらい(MM)21、桜木町、野毛の各地区との結節点になる。市民が利用できる憩いの場を設け、街のにぎわいを創出する」と表明。
 移転後の現庁舎周辺地区の再整備に向けては、「実施方針に基づき、今秋に教育文化センター跡地で、来年度に現市庁舎街区でそれぞれ事業者を公募する」とスケジュールを示し、「これらの公募を通じて駅周辺に魅力的な拠点を生み出し、歴史と伝統ある関内・関外地区全体の成長・発展に全力で取り組む」と意欲を見せた。
 都心臨海部開発の目玉事業となる山下ふ頭地区再開発では、地元事業者で組織する横浜港運協会(藤木幸夫会長)が市に対し、再開発事業者としての参画などを要望。今後の動向が注目されている。
 林市長は、「これまでの横浜港の歴史を踏まえつつ、今後の山下ふ頭の将来についていろいろとお考えいただいているものと思っている。山下ふ頭の再開発を進めていく上では、移転にご協力いただいている倉庫事業者はもとより、港運協会をはじめ関係団体のご理解・ご協力が大切だ」として、引き続き「丁寧に調整しながら進める」と地元事業者との連携重視を強調した。
 IRに対しては、「現時点で判断できる段階ではない」との認識を表明。市民の間にカジノへの懸念があることにも触れ、「最良の選択をするには大変時間がかかり、慎重な議論が必要だ。国の議論や市民の意見をしっかり受け止め、適切に判断していく」と慎重な姿勢を示した。
 MM21地区の将来展望については、「観光・MICE(国際的イベント)の拠点として魅力づくりや機能集積に取り組むとともに、立地企業との連携で新たなビジネス創出を推進する」とした。現在はコンベンション施設のパシフィコ横浜の隣接地に機能を拡充するための施設整備を進めており、「東京2020大会などの機会も捉え、受け入れ環境を整備し誘客の強化を図る」と積極的に取り組む姿勢を示した。
 地元建設業界に対しては、「大規模地震や台風の災害対応など、大変心強く感じている」と評価した。市は工事発注に当たり、市内事業者への優先発注を基本方針としている。林市長は、担い手の確保も重要な課題として、安心して働ける環境づくりに向け、社会保険加入の促進や週休2日制確保モデル工事など働き方改革の取り組みに一段と力を注ぐ方針を示した。
 国際園芸博覧会(花博)の招致実現にも意欲を示し、「有識者による検討委員会を設置し、基本構想を審議いただいている。横浜らしい基本構想案を取りまとめ、開催主体である国に正式要請していく」とした。

横浜市長・林文子氏に聞く/今後の市政運営方針は/庁舎移転契機ににぎわい創出

《日刊建設工業新聞》

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