シャープの食材宅配サービス「ヘルシオデリ」/AIoTで有名シェフの料理も自動調理 画像 シャープの食材宅配サービス「ヘルシオデリ」/AIoTで有名シェフの料理も自動調理

IT業務効率

 シャープが家電業界、外食業界、食品業界を結ぶ新しい食サービスのエコシステムの構築を目指している。新サービス「ヘルシオデリ」は、家に居ながらにして有名シェフの料理が楽しめるのが特徴。将来的には、家電のボタンを押しただけで料理が届くといったサービスの実現も視野に入れているようだ。

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■AIoTの実現には三位一体が必要

 シャープIoT通信事業本部の松本融氏が登壇して詳細を説明した。AIが最適な提案を行うIoT社会、すなわちAIoTの実現を目指す同社。そのためには「家電機器のAIoT化」のみならず、「サービスの拡充」と「プラットフォームの提供」の三位一体が必要だと説明する。サービスの拡充としては、これまでキッチン向けクラウドサービス「COCORO KITCHEN」の整備を進めてきた。対話で献立を相談する、オススメのレシピをダウンロードする、といったサービスがすでに利用可能となっている。

シャープ IoT通信事業本部IoTクラウド事業部サービスマーケティング部長の松本融氏

 今回、新たなサービス拡充の柱としてスタートするのがヘルシオデリ。ぐるなび、タイヘイの2社と協力した食材宅配ビジネスだ。シャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」シリーズ、または、水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」シリーズの利用者であれば、注文で届いた料理キットをレシピ通りに並べてボタンを押すだけで、有名レストランのシェフが作った人気メニューと同じ料理を完成できる。

届いた料理キットをウォーターオーブン ヘルシオや、水なし自動調理鍋 ヘルシオ ホットクックに入れてボタンを押すだけで、簡単に料理が完成する

 料理キットはインターネット、または電話で注文する。1メニュー当たり2~3人前の分量があり、価格は3,800円(税別 / 送料込)。10月19日より販売する。「おつまみナチョス」「やみつきタッカルビ」「ヘルシーケバブ」(以上、ヘルシオ向き)、「スパイシーキーマカレー」「ぴり辛タットリタン」「ジューシージャンバラヤ」(以上、ヘルシオ ホットクック向き)など多数のメニューを用意する。

こちらは、もち豚ロース肉とたっぷりキノコのフリカッセの作例

 将来的には、Wi-Fiに接続したヘルシオ、ヘルシオ ホットクックからボタンひとつで直接注文できるようなバージョンアップも考えている。ちなみに現時点では、無線LANを通じて料理キットの到着前後に「買ってくれてありがとう」「メニューをダウンロードしたよ」「何月何日に届く予定なので受け取りをお願いしますね」「どうでしたか?ストアで評価してくださいね」といったメッセージが流れるとのことだった。

■プラットフォームの成長に期待

 既述の通り、今回のサービスは3社の協力により実現した。ぐるなびはレシピの開発を担当する。同社ではヘルシオデリを通じて、外食業界のシェフ、レストランを盛り上げていきたい考えだ。また、食材の調達・加工、料理キットの製造を担当するのはタイヘイ。同社は食品業界との連携を密に展開していくという。シャープでは、このヘルシオデリを中心にしたプラットフォームの成長に期待をかけている。松本氏は「ハードウェアとコンテンツが一体になることで、市場が大きくなる。2社と連携してエコシステムを広げていきたい」と意気込んだ。

シャープでは、ヘルシオデリを中心にしたプラットフォームの成長に期待をかけている

 ヘルシオデリのサービスを拡大させるため、今後は料理のレパートリーの幅も広げていく。ここでもやはり、インターネットにつながることが強みとなる。例えば、新たにレシピを開発した場合、火加減、煮る時間、そうしたきめ細かなデータは、レシピと一緒にクラウドを経由して、インターネットに繋がったAIoT家電に配信できる。一般ユーザーは、食事した履歴や評価、好みなどのフィードバックを返すことも可能だ。こうした相互のやりとりを通じて、より利用者の実態にあったサービスに磨いていくことができる。

食のIoT化により、バリューチェーンの変革を目指している

 「食のIoT化がバリューチェーンの変革につながる」と話す松本氏。最後にヘルシオデリの特徴を「地方の料理、世界の料理をご自宅で気軽に試すことができる。近くにレストランがないお客さまにも、美味しい料理を届けられる。シェフやレストランにとっては、新たな顧客を獲得する機会を創出できる。料理が美味しければ、実店舗に行ってみようという気持ちになる。高い品質の料理を短時間で用意できるのもメリット」とまとめ、今後のサービス展開にも自信をみせていた。

■競合との差別化は?

 質疑応答、囲み取材には松本氏と、シャープ専務執行役員の長谷川祥典氏が対応した。食材宅配サービスの売上目標については、今後3年間で年間200億円といった規模にまで持っていきたい考え。ローソン、セブンイレブンなどの競合との差別化に関して、長谷川氏は「自動調理できるのが強み。料理をより簡単に美味しく楽しんでもらえる」と回答した。

 サービス開始時はプレミアム感の強いディナー料理が中心になるが、今後はより日常生活に即した料理も提供していく見込み。またこの先、IoTに対応したシャープ製の冷蔵庫など、他のAIoT家電との連携も検討していくとのことだった。

シャープが食材宅配サービス「ヘルシオデリ」をスタート……届いた食材をヘルシオで自動調理!

《近藤謙太郎》

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