札幌市で交通環境学習に関するフォーラム/まちと公共交通のかかわりを学習 画像 札幌市で交通環境学習に関するフォーラム/まちと公共交通のかかわりを学習

インバウンド・地域活性

市・教委・学校が一体で取り組む
交通環境学習を考えるフォーラムin札幌

 8月28日、札幌市コンベンションセンターで交通環境学習に関するフォーラムが行われた。
札幌市が主催し、日本モビリティ・マネジメント会議、札幌らしい交通環境学習プロジェクトとの共催で開催したもので、約150人の教育関係者や行政関係者などが参加した。
 会ではまず、札幌市立資生館小学校の宮崎世司教諭が5年生総合的な学習の時間で現在取り組んでいる実践を報告した。
 学習は市電を詳しく知ることからスタート。市電を見たり、乗車体験したり、昔の市電について聞いたりしながら深めた。そして、休日に利用者が少ない、学校区のなかに利用者が少ない電停があるといった問題を通して市電や地域の問題に目を向けていった。電停付近の資源調査では、停留所周辺の魅力を掘り下げ、その魅力発信を行いながら市電を生かしたまちづくりを考えていくというもの。
 宮崎教諭は「地域のさまざまな方に協力いただくことで、ダイナミックな取組みを展開できている。これも間に入ってコーディネートいただいた札幌大通りまちづくり株式会社の協力を得ることができたから」と述べ、専門家も交えた学習展開の効果を述べた。
 続く研究授業は、北海道教育大学附属札幌小学校の3年生を対象にした公開授業形式で行われた。
これまでに子どもたちは、札幌市の移り変わりを人口・まちの広がり、公共施設、公共交通、生活の道具という4つの観点で調べ学習を進めている。本時では、まちの広がりと公共交通との広がりを関連づけるなかで、これからどのような町になっていくのかを考えた。
 樋渡剛志教諭は、札幌の町がどのように発展してきたのか、3つの年代における人口と交通の発達を地図上に落とし込んだ資料を提示。子どもたちに「まちの広がりと公共交通の広がりは関係があるかを」を考えさせた。
 子どもたちからは「人が増えてマンションや会社が増えて、そこに行きたい人のために交通が整理された」「街が広がったから交通が広がった」といった意見が出され、両者の関係を深めていった。
 次に教諭は、札幌市の人口予測を提示して、2060年の人口が現在よりも50万人減少することを示し、今後、どのようにまちづくりをしていけばよいか考えた。
 研究授業の後は、授業についての参加者の意見交換を行い、澤井陽介・文部科学省視学官による新学習指導要領の解説が行われた。
 締めくくりのパネルディスカッションは新保元康・札幌市立屯田小学校校長をコーディネーターに行われ、岡本英晃・交通エコロジー・モビリティ財団課長が全国の交通環境学習の取組状況を報告したほか、佐野格郎・札幌市まちづくり政策局都市交通課係長は公共交通の利用促進だけ終始しない学習展開の必要性を訴えた。
 新保校長は「札幌市の取り組みの特徴は、例えば今回のフォーラムにあわせて授業を準備するにも、市・教委・学校が一緒に考えていることだ」とし、他地域から参加した行政関係者も「市と教委、学校が手を取り合って取り組んでいる姿がとても新鮮だった。持ち帰って、地元での活動の参考にしたい」と話していた。
日本教育新聞

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