国交省/直轄国道20年間の修繕費を初試算/予防保全4.9兆円、事後保全5.5兆円 画像 国交省/直轄国道20年間の修繕費を初試算/予防保全4.9兆円、事後保全5.5兆円

制度・ビジネスチャンス

 国土交通省は、今後20年で必要になる直轄管理国道の修繕費を初めて試算した結果をまとめた。損傷などの被害が出る前に修繕しておく「予防保全」と、損傷などが起きた後に修繕する「事後保全」の手法を採用する2パターンで試算し、今後20年の累計で予防保全なら最大約4・9兆円、事後保全なら同約5・5兆円と算出した。試算結果を踏まえ、予防保全による修繕の重点化を目指す。
 修繕費を試算した対象施設は、国交省が直轄で管理している橋梁(3万8158橋)やトンネル(1585本)、舗装(約2・3万キロメートル)、のり面などの土工構造物、横断歩道橋などの付属構造物。
 修繕費の試算は、ここ数年で採用した修繕工事の単価や、17年度当初予算分の修繕費(約2250億円)などを参考にして行った。試算した修繕費には点検や耐震補強にかかる費用も含んでいるが、更新や改築にかかる費用は含まれない。
 試算結果を見ると、今後20年で予防保全の手法を採用して修繕や点検、耐震補強を進めていくと、累計で約4・2兆~約4・9兆円かかると算出した。年度平均では約2300億円となる。一方、事後保全の手法で修繕などを進めていくと、累計で約4・7兆~約5・5兆円かかると算出した。年度平均は約2500億円に上る。
 修繕を予防保全の手法で進めていけば、事後保全の手法と比べ、累計で修繕費を約5000億~約6000億円節約できる計算になる。単年度に換算しても、20年後の2037年度に予防保全だと約2100億~約2400億円なのに対し、事後保全では約2800億~約3300億円と最大で900億円程度の差が生じる。
 国交省は、こうした試算結果を踏まえ、中長期的に直轄国道の修繕を予防保全の手法で重点的に進める方針だ。今後5年程度の修繕費については、予防保全の手法を採用した方が事後保全の手法よりもややかさむともみているが、当面はその予算の確保を目指す。
 国交省は、道路政策の最優先課題として老朽化対策を推進中。今後、修繕や点検、耐震補強などの維持管理の作業を高度化・効率化できる新技術の導入を加速し、さらなるコストの縮減を図る。併せて、老朽ストックの大部分を管理している都道府県や市町村に対し、中長期的な対策の検討の参考にできる修繕費の試算を促していく。

国交省/直轄国道20年間の修繕費を初試算/予防保全4・9兆円、事後保全5・5兆円

《日刊建設工業新聞》

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