国交省/民間施設同居で老朽公共施設の建替促進/民都機構の融資拡充、返済負担も軽減 画像 国交省/民間施設同居で老朽公共施設の建替促進/民都機構の融資拡充、返済負担も軽減

制度・ビジネスチャンス

 国土交通省は18年度から、老朽化した地方自治体の公共公益施設を対象に、官民連携建て替えを後押しする。マンションやホテルなどの大規模民間施設と同居する一つの建物として建てることを条件に、自治体の初期負担をゼロにできる民間都市開発推進機構の建設費融資制度を拡充。新たに機構が竣工後の公共公益施設部分を長期間所有し、返済負担も平準化・軽減できるようにする支援メニューを展開する。
 18年度予算概算要求で機構の融資制度財源経費として53億円を計上し、この一部を新メニューに充てる。
 今回の取り組みは老朽化している自治体の庁舎や図書館、保育所といった公共公益施設の建て替えを着実に進められるようにする狙いがある。中でも市区町村については特に厳しい予算の制約で単独事業として行うのが難しいとみられる中、民間都市開発事業の一環として公共公益施設の建て替えを促すことにした。
 具体的には、国の手厚い建設費補助が受けられる法定市街地再開発事業のスキームなどを活用し、マンションと一体となった複合施設として15年5月に移転開設した東京都豊島区の庁舎のような施設の普及を目指すことにした。同事業では、区の支出を実質ゼロに抑えている。
 そこで国交省は、こうした市区町村の庁舎のような施設と、民間の大規模なマンションやオフィス、商業施設、ホテルなどの施設が一体になった施設を建てる自治体や民間事業者の負担を軽減するため、機構が運用している民間都市開発事業向けの建設費融資メニュー「共同型都市再構築業務」を拡充することにした。
 具体的には、公共公益施設と一体になった民間のマンションなどを建てる場合、「公共施設等整備費の全額」または「総事業費の半額」のいずれか少ない額の方を融資する従来の支援スキームを拡充。新たに機構が竣工後の公共公益施設を長期間所有し、自治体に賃料として返済してもらう「公民連携促進型」と呼ぶメニューを導入する。詳細は今後詰めるが、機構による公共公益施設の所有期限は20年程度を想定。期限後は自治体またはリート(不動産投資信託法人)などに譲渡できるようにする。
 新メニュー導入のメリットとして、自治体は公共公益施設の建設にかかる初期費用を負担せず、融資返済期間も含め長期的に支出を平準化・軽減しやすくなる。民間事業者にとっても、公共公益施設と比べ収益性の高い民間施設だけを所有でき、運営収入の確保につながると見込める。
 国交省は18年度、今回の新メニューについて数件程度で適用を目指す。
《日刊建設工業新聞》

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