スラムを住みたい街に変えた復興術-ジョンソンタウン編- 画像 スラムを住みたい街に変えた復興術-ジョンソンタウン編-

インバウンド・地域活性

 こうしたユニークなまちづくりに対し、2015年には「都市景観大賞(都市空間部門)大賞」、2017年には「日本建築学会賞(業績)」が授与され、日本最大のSNS映え観光情報を提供するスナップレイス社の「SNS映え度ランキング(2016年)」では第6位にランクイン。住宅地としても観光地としても評価はうなぎ上りです。

 しかし、ジョンソンタウンの成功は、単なる米軍ハウス風の住宅や街区開発によるものではありません。まちづくりにおいて重要なことは、以前「公共工事激減でも建設業が元気なまち」(岩手県紫波町)の記事中でも紹介しましたが、「ここで何がしたいか」という視点で導き出したまちのコンセプトであり、それを反映したデザイン・コードです。

 ジョンソンタウンが重視したのは統一感のある街並みであり、そこに「ゆるかやに流れる時間」や「ボーダレスでありながらプライベートな空間」を形成することであり、「活気あるコミュニティのある街」を創ることでした。

 そのためにハードでは塀を作らないこと、街路やテラスを置くことで人が出会い、挨拶や会話をするきっかけとし、街路街区のイベントへの参加協力してもらうなどのルール作りにより住民同士が仲良くなり、交流や活動を誘発する仕掛けがなされています。

 かつてスラムと呼ばれた街は、新たなライフスタイルや働き方をデザインすることで街として再生。今、新たなカルチャーを生み、発信する場となっています。


●水津陽子(すいづようこ)
合同会社フォーティR&C代表・地域活性化・まちづくりコンサルタント。地域資源活かした地域ブランドづくりや観光振興など、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、執筆を行う。2014年地方創生法に関連し衆議院経済産業委員会に参考人出席。著書に『日本人だけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)などがある。


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《水津陽子》

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