西松建設らが切羽地山の性状評価システム開発、強度分布を3D表示で安全性向上 画像 西松建設らが切羽地山の性状評価システム開発、強度分布を3D表示で安全性向上

IT業務効率

 西松建設は6日、建設機械製造のジオマシンエンジニアリング(東京都荒川区、塚田純一社長)と共同で、山岳トンネル掘削時の地山性状を3D(3次元)で詳細に評価できるシステムを開発したと発表した。コンピューター制御のドリルジャンボによる削孔データを処理・解析し、切羽近傍の地山強度の分布を3次元表示する。施工の一層の効率化と安全性向上に向け、積極的に展開する。
 開発したシステム「DRISS-3D」は、ドリルジャンボのすべての削孔データを計測する「計測システム」と、計測されたデータを専用ソフトで処理する「解析・評価システム」で構成する。
 まず、機械の運転状況から抽出した計測データの中から、実際に削孔した部分のデータだけを抽出・分離する。各削孔ごとにせん孔エネルギーや地山強度などの評価指標を算出して、その結果からボーリング孔のデータを3D化。専用ソフトに内蔵された空間データ補完機能を用いて削孔間の状況も計算・予測して連続化し、3Dの地山強度分布図を作成する。
 地山強度の分布図は、任意断面での2次元表示も可能で、地質縦断図や平面図、切羽観察記録との比較も簡単にできる。地山弾性係数の3D分布を求めることもでき、その結果を同社が開発したトンネル変形予測システム「PAS-Def」に利用することで、地山性状と掘削時の変形挙動を一括した高度な評価ができる。最適な支保工や掘削手法の選定などに役立てることができるため、施工の安全性や経済性向上に寄与するという。
 同システムを適用している新幹線のトンネル工事現場では、原位置試験で測定した地山強度とシステムで求めた地山強度がおおむね一致し、地山強度の3D分布が実際の地質構造と同様の傾向を示すことを確認できた。
 今後はシステムの改良を図りながら他のトンネル現場へも積極的に展開。さらに、コンピューター制御以外のドリルジャンボへの適用を可能にするため、削孔位置・角度の自動測定システムの開発を進めており、年度内にも実現場での試験施工を行う見通しだ。

西松建設ら/切羽地山の性状評価システム開発/強度分布を3D表示、施工の安全性向上

《日刊建設工業新聞》

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