羽田空港跡地開発、「にほん文化体験館」などインバウンド/地方創生拠点も 画像 羽田空港跡地開発、「にほん文化体験館」などインバウンド/地方創生拠点も

インバウンド・地域活性

 羽田空港の沖合展開や再拡張によって創出された空港跡地(東京都大田区羽田空港1、2)の開発に向けた動きが活発化している。跡地の第1ゾーン(約16・5ヘクタール)では1日、約540億円を投じて総延べ約12・5万平方メートル規模の先端技術開発・文化発信拠点を整備する計画が明らかになった。隣接する第2ゾーン(約4・3ヘクタール)では、住友不動産などが18年1月にホテル3棟を含む総延べ8・6万平方メートル規模の施設開発に着手する見通しだ。
 跡地では、羽田空港に近接し、高度なものづくり技術が集まる京浜臨海部に位置する地の利を生かし、民間活力を導入して、技術開発や文化発信の拠点、ホテルなど多様な機能の集積を進める。
 このうち第1ゾーンの第1期事業予定地(約5・9ヘクタール)は、大田区が鹿島を代表とするグループに定期借地権方式(事業期間50年)で土地を貸し付け、先端技術の開発や文化産業、エリアマネジメントの拠点機能などを盛り込んだ施設群を開発・運営してもらう。
 鹿島グループが提案した計画によると、施設群は総延べ12万5400平方メートルを想定。先端産業の分野として、先進的な研究開発に取り組む企業や団体を誘致する施設、滞在機能、オフィスなどを整備する。一部の床(4000平方メートル)を区が借り受け、先端産業に関する事業を展開するとしているが、具体的な利用方針は今後決める。
 文化産業分野では、多目的イベントホール、「にほん文化体験館」や飲食・物販施設、展示スペースなどを配置し、伝統文化や現代の文化、農林水産物などの発信による地方創生の促進を目指す。
 このほか、エリアマネジメントの手法による街づくりの推進や、誘客性・回遊性などの向上を目指した交通結節機能の強化にも取り組む方針だ。
 鹿島グループは、8月ごろに区と基本協定・事業契約を締結した上で設計に着手。18年9月ごろから順次、区画整理が完了した部分の土地の引き渡しを受け、本体工事を進める。東京五輪の開催に合わせ、施設群の一部を2020年4~7月に開業させ、22年の全面開業を目指す。
 設計と施工はグループに所属する企業、事務所が担当する見通し。
 同ゾーンでは開発の前段として、都市再生機構の施行による土地区画整理事業(施工=森本組)の初弾工事が5月に着工済みだ。
 一方、隣接する第2ゾーンでは、住友不動産が代表を務める特別目的会社の羽田エアポート都市開発(高橋克展代表取締役)が東京航空局から同ゾーンを50年間借り受けてホテルなどを開発・運営する。
 具体的には、旅行者のニーズに応じた12階建てのホテル3棟や空港への連絡通路、バスターミナルといったS造総延べ8万5939平方メートルの施設を整備する。20年4月末の完成を目指す。
 設計は日建設計が担当。施設の施工は西松建設と前田建設が担当する見通しだ。
 第1ゾーンの開発予定グループの所属企業などは次の通り。
 【代表企業】鹿島
 【構成員(8者)】空港施設▽京浜急行電鉄▽大和ハウス工業▽東京モノレール▽日本空港ビルデング▽野村不動産パートナーズ▽JR東日本▽富士フイルム
 【協力会社(20者)】アバンアソシエイツ▽岩谷産業▽WHILL▽ANAホールディングス▽隈研吾建築都市設計事務所▽国立研究開発法人国立国際医療研究センター▽松竹▽城南信用金庫▽Zeppホールネットワーク▽タイムズ24▽東京ガス▽東京空港交通▽東京工業大学▽東京電力エナジーパートナー▽東邦大学▽トヨタ自動車▽トライステージ▽日本航空▽三井住友銀行▽三菱地所。

羽田空港跡地開発/第1ゾーンに総延べ12・5万平米施設群/鹿島ら540億円投資

《日刊建設工業新聞》

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