熊本城の石垣撤去で遠隔操縦装置導入、自動化、自律化へ 画像 熊本城の石垣撤去で遠隔操縦装置導入、自動化、自律化へ

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 熊本市と大林組は29日、16年4月の熊本地震で被災した熊本城(熊本市中央区)で進めている飯田丸五階櫓石垣復旧事業の工事の状況を報道関係者に公開した。安全面を考慮し、重機を無人で操縦できる汎用遠隔操縦装置「サロゲート」を初めて現場作業に本格的に導入。特殊なアタッチメントを取り付けたバックホウを高所作業車から無線操縦し、一つ一つ丁寧に石材を撤去している。6月半ばをめどに撤去を終える見通しだ。
 大林組と大裕(大阪府寝屋川市)が共同開発したサロゲートは重機の操作レバーなどに装着し、無線で重機を遠隔操縦する装置。
 重機を改造することなく、取り付け金具を変更すればさまざまなメーカー・機種の重機に対応できる。装着したまま搭乗できるため簡易な作業で有人施工にも切り替えられ、10~20キロのパーツに分割されているため容易に持ち運べ、組み立ても比較的簡単にできる。二次災害の恐れがある災害復旧工事現場での活用を想定して開発した。
 飯田丸五階櫓石垣復旧事業の現場では配備した0・5立方メートル級のバックホウに装着。バックホウはアームの先端に360度回転と首振りの機能を備えたアタッチメント「グラップル」を取り付け、そのつめ部分をゴム製の圧送ホースで覆うことで重要文化財である石材を傷つけず、しっかりとつかめるように改良した。
 飯田丸五階櫓石垣は石垣外側の石材500個超、内側に詰められた栗石250~300立方メートル程度が崩落したと推定され、再構築するため石材一つ一つに目印を付け、記録を残しながら撤去している。
 12日に作業着手しこれまでに石材のおよそ6割程度に当たる約350個を撤去。この日は石垣の手前の安全なエリアや高所作業車の上からオペレーターが重機を操縦し、安全に作業できることを実証した。今後、6月半ばをめどに撤去を終え、倒壊防止のための受け構台を9月中に設置する見通しだ。
 大林組機械部の森直樹担当課長は「重機の遠隔操作化、自動化、自律化をさらに進め、建設業界の人材不足に対応したい」と述べ、同社熊本城工事事務所の森一孝副所長は「文化財である石材を傷つけないことを大前提に、作業員の安全確保を第一に作業を進めたい」と意気込みを語った。

熊本市、大林組/熊本城石垣撤去現場を公開/安全配慮し無人化施工、遠隔操縦装置導入

《日刊建設工業新聞》

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