竹中工務店、JAXAら/盛り土締め固め自動RI試験ロボット開発/所要時間15%短縮 画像 竹中工務店、JAXAら/盛り土締め固め自動RI試験ロボット開発/所要時間15%短縮

IT業務効率

 竹中工務店は25日、竹中土木、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、盛り土の締め固め試験を自動で行う「自動RI試験ロボット」を開発したと発表した。従来の人力による試験に比べ、所要時間を約15%短縮できるという。今後、竹中土木などが手掛ける道路建設工事への適用を目指す。
 RI試験は、RI(ラジオアイソトープ)から放射される微量な放射線を用いて土壌の水分含有量と密度を計測する手法。道路建設や土地造成などの土木工事で、盛り土の締め固めが適切に行われているかどうかを確認する施工管理試験の際に行う。計測は3000平方メートルごとに15カ所で行う必要がある。
 通常、RI試験は検査員が重さ約20キロある計測器を担いで行うが、計測点間を持ち運ぶのは重労働。盛り土工事が終わってから実施されることが多いため、夜間作業になるのも問題とされてきた。
 開発したロボットは、JAXAが保有する不整地走行ロボット「健気」と、自動計測用に選定したRI計測器を搭載する台車で構成する。健気は本来、無線操縦する必要があるが、自動化のため竹中工務店が全地球測位システム(GPS)を利用した自律走行ソフトを開発。パソコン上で計測箇所を設定すると、自動で観測点へ動いて計測する。
 台車は竹中土木が製作。自動計測を行いやすいような計測器を選定し、その形状に適した台車を組み合わせた。
 高速道路の工事現場で行った実証実験では、広範囲な試験箇所へ自動で走行し、従来の試験器と同等の計測データを得られた。人力では約2時間かかるが、実証実験での所要時間は約90分と短縮に成功。作業者の負担軽減に役立つことを確認した。現段階では計測箇所を人が指定しなければならないが、今後実績を重ねて試験データを集積し、完全に自動で試験ができる「無人化」を目指す。
 ただ、健気はJAXAが保有する機械のため、新たなけん引機を開発する必要がある。竹中工務店の担当者は、本年度中に開発するとしている。けん引機を開発しなければならないため、ロボットの実用化は来年度以降を見込む。
 主な適用対象は道路建設工事となる予定だが、ロボットの仕組みを生かし、竹中工務店が手掛ける建築分野にも応用していく方針だ。

竹中工務店、JAXAら/盛り土締め固め自動RI試験ロボ開発/所要時間15%短縮

《日刊建設工業新聞》

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