生鮮品宅配に異業種続々! 外食チェーン、家電量販が参入 画像 生鮮品宅配に異業種続々! 外食チェーン、家電量販が参入

制度・ビジネスチャンス

 インターネット取引を活用した生鮮品の宅配事業に、外食チェーンや家電量販といった異業種の参入が相次いでいる。1人暮らしや共働き世帯の増加から、利便性を求めて小売りの実店舗を介さずに購入する人が増えている。市場の拡大をにらんで農畜産物の調達を強化しようと、安定生産に強みを持つJAと連携する動きも出てきている。
1人暮らし 共働き世帯 ネットで便利
 うどんチェーン店「丸亀製麺」を全国展開する外食大手のトリドールホールディングスは、生鮮品を中心とする食材の通販事業に2月下旬から乗り出した。子会社バルーンが運営するウェブサイトを通じ、消費者に直接販売する。

 「豊富な内食需要に目を向けた。通販市場は規模、成長性とも有望ながら開拓が進んでいない。十分に戦える」(バルーンの志水祐介代表)と着想した。

 同社は販売サイトの構築やマーケティングに徹し、生産や配送は産地側に委ねる。商品は米を筆頭に牛肉、青果、鮮魚など60~70種類。さまざまな色や大きさの高知産ミニトマトを詰め合わせた「ジュエルボックス」(3500円・送料込み)など、農産物の高付加価値化に力を入れる。

 好調な売れ行きから、2020年度までに年商を100億円に高める目標だ。今後は産地開拓など、調達面が課題になるとみる。既に加工品で取引を始めている各地のJAと商談を進め、生鮮品の扱いを増やしていく。

 ネット通販大手のアマゾンジャパンは4月下旬、生鮮食品の配送サービス「アマゾンフレッシュ」を始めた。野菜や果物、精肉など食料品を1万7000点以上扱う。価格は鳥取産ホウレンソウ(180グラム)350円、国内産ジャガイモ(500グラム)254円などに設定する。

 配送エリアは主に共働きや単身世帯が多い東京23区内で、5月中旬には千葉県の一部にも広げた。午前8時から午前0時までに注文すると、最短4時間で受け取れる便利さを売りにする。同社は「今後、品ぞろえ、地域をさらに拡大させていく」と言う。

 家電量販大手のヨドバシカメラは昨年9月から、最短2時間半で商品を届ける「ヨドバシエクストリーム」を展開している。東京23区などの利用者へ、主力の家電に加え、野菜や精米といった生鮮品など宅配を手掛ける。都内13カ所に専用の配送拠点を設置し、約300台の配達サービス車両を導入している。
JAタウン30%増 アマゾン開設 新たな客層も
 ネット通販では、JA全農も波に乗る。全農が運営するショッピングモールサイト「JAタウン」事業も好調だ。16年度の売上高は前年度を30%上回った。利用客への懸賞品として、企業などが国産農畜産物を採用するケースが増えているという。さらに、15年春にアマゾンのサイトに「JAタウン」を開設したことにより、新たな客層の開拓につながっている。
さらに伸びしろ
 調査会社の富士経済によると、食品や産直品の通信販売市場規模は16年で1兆3442億円に上り、この10年で3倍以上に伸びたと推計する。同社は「食品市場に占める通信販売のシェアはまだ低いことから、伸びしろが見込める分野」と指摘する。(岡下貴寛、宗和知克)

生鮮品宅配 異業種続々 外食チェーン 家電、通販・・・ 市場拡大 産地開拓へ

《日本農業新聞》

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