国交省・森昌文技監「既にオープンイノベーションの動きは始まっている」 画像 国交省・森昌文技監「既にオープンイノベーションの動きは始まっている」

IT業務効率

 国土交通省が新たな技術基本計画(17~21年度)を始動させた。技術政策を効果的・効率的に進めるため、▽人を主役としたIoT(モノのインターネット)などの活用▽社会経済的課題への対応▽好循環を実現する技術政策の推進-の3本柱を設定。新たな価値の創出により生産性革命の推進や働き方改革の実現を目指す。今後の技術政策について森昌文技監に聞いた。
 --新計画のポイントは。
 「IoTや人工知能(AI)、ビッグデータといった急速に進歩する技術を国土交通技術にどう反映させていくかだ。インフラは整備に時間がかかり、一度配備されると50年、100年にわたって使い続ける。一方、ICT(情報通信技術)分野は技術開発のスピードが速く、5年もたつと様変わりする。こうした時間軸の違いは大きな課題だ。新しい技術を組み込めたり、置き換えたりできる上位互換性や拡張性を常に意識しながら技術を磨いていく」
 「計画策定に当たり、幅広い分野の企業に意見を聞いた。企業は社会にいかに貢献していくかを考えており、皆さんの力を借りて国土交通技術を深めていきたい。外部の知識や技術を積極的に取り込むオープンイノベーションを推進し、大きな飛躍があるような技術の開発や導入を支援する。i-Construction(建設現場の生産性向上策)を推進するため産学官で作ったコンソーシアムなど、既にオープンイノベーションの動きは始まっている」
 --新技術の社会実装も重要では。
 「建設現場のニーズと最先端技術のシーズとがうまくマッチングし、技術のうねりとなって世の中をリードしていく。そうしたことを少しでもサポートできればと思っている。それには社会実装を見据えた具体的なニーズやリクワイヤメント(要求性能)を提示し、建設産業に直接携わらない人たちにもきちんと伝えることが大事だ」
 「基準や制度などの見直しも必要になる。16年度にICT土工を本格導入するため基準類を整備し、現場の実態を踏まえて17年度に見直した。技術の進歩や導入を妨げる障壁を取り除いていくと同時に、活用を促進していくことも重要だ。革新的な新技術を採用するため、コストだけでなく性能や現場への適用性、運用のしやすさ、メンテナンス性などを総合的に評価する仕組みを考えていきたい」
 --研究開発の基盤となる情報の整備は。
 「生活や社会活動をサポートするための情報のデータ構築に取り組む。これまで分野・領域ごとに運用されていたデータを流通させたり、利活用したりするにはルールが必要。地理空間や地盤などの情報を一元的に集積して広く共有する仕組みを作っていきたい」。

国交省・森昌文技監に聞く/新技術基本計画始動、時間軸を常に意識

《日刊建設工業新聞》

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