首都高速会社が点検技術者資格で、戦略的に人材確保・育成へ 画像 首都高速会社が点検技術者資格で、戦略的に人材確保・育成へ

人材

 首都高速道路会社は、首都高速道路の点検・診断業務を行う技術資格者の確保・育成体制を強化する。首都高速道路技術センターが16年度に創設した「都市道路構造物点検技術者資格認定制度」が国土交通省の民間資格登録に先月追加された。グループ会社や協力会社の技術系社員を対象に運用してきた従来資格「点検技術者資格認定制度」と、国の登録資格を併用し、受験者の間口を広げることで、資格保有者の安定確保と技能向上に戦略的に取り組む。
 従来の資格認定制度は02年度から首都高速会社が実施し、14年度から首都高速道路技術センターに設置した有識者委員会に運営を移管した。現在の認定者数は1468人(うち土木639人、建築86人、機械設備225人、電気通信設備518人)。数年前まで認定者(有効期間3年)は1200人程度で推移していたが、「メンテナンス業務の増大を受けて認定者数も増加傾向にある」(担当者)という。
 資格対象者は首都高速道路の点検業務を担当するグループ企業とその協力企業の関係者。実務経験を問わない「点検技術者」と3年以上の実務経験などが必要な「主任点検技術者」の二つに区分して認定している。新規と更新の資格認定試験は講習と筆記試験だけ。認定2年目には講習と屋外現場での技能確認などによる中間審査を14年度から義務付けている。
 新設した都市道路構造物点検技術者は、高速道路の土木構造物(鋼橋、コンクリート橋、トンネルなど)に関する総合的な点検・診断業務を行える技術者として認定する。実務経験3年以上など所定の条件を満たしていれば、首都高速会社のグループ企業や協力企業以外の関係者も受験できる。
 受験者は講習と筆記試験、実際の首都高速道路の土木構造物を使った実技試験を行う。16年度の試験では56人が認定され、うち数人は従来資格を持たない受験者だった。資格の有効期間は3年。従来資格のような中間審査はなく、更新試験では講習と3年間の実務経験論文、実技試験が行われる。
 17年度の試験日程は、点検講習会が4月23日、筆記試験が6月11日、実技試験(半日程度)が9月4~8日。9月中に認定者を決定し、認定証を交付する。
 国交省の民間資格登録に追加されたことで、国や自治体の業務発注の総合評価などで加点評価される。首都高速会社の担当者は「高速道路に限らず、自治体など他の管理者が実施する道路の主要構造物の点検・診断業務にも対応でき、資格の汎用性が高まった」と説明する。
 同社グループでは従来資格の主任点検技術者に相当する技術系社員を、新資格の技術者に置き換えていく方針。従来資格の点検技術者は存続させ、経験の浅い若手技術者の確保・育成に取り組む。

首都高速会社/点検技術者資格、国登録と従来制度併用/戦略的に人材確保・育成へ

《日刊建設工業新聞》

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