伸び盛り企業会議/おもてなし規格認証で向上する生産性とは? 画像 伸び盛り企業会議/おもてなし規格認証で向上する生産性とは?

おもてなし規格認証

【記事のポイント】
▼生産性向上の余力、顧客満足度調査の反映を付加価値創造につなげる
▼地域振興の担い手としての認証取得を、PR戦略に活用する
▼覆面調査やIT導入など、生産性向上には具体的な仕組みも必要


 日本においてはGDPベースで7割以上を占めるサービス産業。その生産性は日本生産性本部発表の「日米産業別労働生産性水準比較」によると、米国の49.9%とまだまだ伸び白を感じさせる。

 日本のサービス産業を活性化する上では、生産性を向上させることが重要となっていくだろう。これを推進する取り組みの一環として経済産業省が設立したのが「おもてなし規格認証」だ。2017年1月30日には「おもてなし規格認証2017」の運用がスタートし、事業者におけるサービス品質の見える化に努めている。

 2017年3月6日に開催された、サービス産業の生産性向上に言及する「伸び盛り企業会議2017」の会場では、プログラムの一つとしておもてなし規格認証についての講演を実施。同規格がどのようにしてサービス産業の活性化を目指していくかが、認証取得者の取り組みとともに紹介された。

■サービス品質の見える化で、集客とその意見反映のPDCAを回す

 会場ではまず経済産業省商務情報政策局サービス政策課課長補佐の阿部尚行氏より、おもてなし規格認証の概要についての説明があった。

 サービス産業の生産性向上は、アベノミクスにおいても大きな切り札とされている。ポイントとなるのは付加価値の創造。そのために重視されたのがサービス品質の見える化だったと阿部氏は話す。同認証において認証取得者はその証であるプレートを店頭などに配置。これによって集客を行い、その意見をフィードバックしていくことが、スキームにおける基本的な考え方だ。

 おもてなし規格認証は4つの認証によって、認証取得者におけるサービス品質を見える化する。2017年2月末の時点で登録件数は1万件を超えており、これを2020年までに30万件まで増やすことを目指しているとのことだ。

 では、実際におもてなし規格認証を取得するにはどうすればよいか? これについては、一般社団法人サービスデザイン推進協議会理事の平川健司氏が解説している。平川氏がまず言及したのが認証における規格項目だ。これは全部で30項目に及び、職場環境の改善から従業員育成、ITの導入まで多岐にわたる。

 おもてなし規格認証では4種類ある認証のうち、まず紅認証を取得することになる。紅認証の取得に必要なのは、規格項目のうち15項目に適合、もしくは今後取り組む予定があること。これを自己宣言することで、認証を受ける資格が得られる。

 その後は、優れたサービス品質を持つ認証取得者に対し、認証機関がコンタクトを取り、より上位の金認証、紺認証に登録していく運びとなる。認証を取得するとIT導入補助金の審査が有利になるほか、固定資産税の減免についても検討されているようだ。

「お客様と従業員、認証取得者が一緒になってサービス品質向上に取り組んでいく、三方よしの認証制度となります。2020年の東京オリンピック、さらにはその先の観光立国に向けて、地域も巻き込んだ取り組みを目指したいですね。そのためにも、まずは間口を広くして募集しているので、ぜひトライしてほしいです」

《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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