お茶産地PR、体験型「お茶ツーリズム」など注目のインバウンド策! 画像 お茶産地PR、体験型「お茶ツーリズム」など注目のインバウンド策!

インバウンド・地域活性

 茶生産量1位を誇る静岡県で、新茶の季節を前に国内外に茶をアピールしようと、自治体があの手この手の戦略を打ち出している。緑茶を市のブランドとして位置付ける島田市は緑茶色の郵便ポストを設置した他、フランスで緑茶を紹介したり、小学校に緑茶の水道があるエピソードを映像にしたりと攻めのPRを展開。静岡市は、インバウンド(訪日外国人)向け茶摘み体験ツアーを企画するなど、世界に誇る茶の魅力を国内外に発信する。
ポストも駅も緑茶色 ロゴや動画海外で販促 島田市
 緑茶を市のブランドとして打ち出す緑茶化計画を2015年11月に始動した島田市は、市役所前にひときわ目を引く緑茶色のポストを設置した。日本郵政に申請し許可を得て、赤いポストを緑茶色に塗り替えた。

 JR島田駅では北口広場を緑茶色にライトアップをするイベントを実施。茶園などをイメージしたイラストや「島田市緑茶化計画」のロゴマークを作成し、茶製品のパッケージや湯飲み、バス停の表示板、少年野球のTシャツ、工事現場の看板など市内の至る所で掲示している。

 ネットを活用した国内外への発信も進める。1月には日本語、英語、フランス語とラップ音楽で緑茶の魅力を伝えるミュージックビデオをネットで公開。昨年11月には、市民約200人が協力したプロモーション動画では、小学校に緑茶の水道が設置され、旅行先に「マイ茶葉」を持って行く市民の緑茶に関するエピソードを紹介した。

 昨年9月には、フランス・パリで開催した茶とアートの芸術祭で島田市産緑茶を使用したオリジナルカクテルを披露。同11月にはベトナムで開かれたジャパンベトナムフェスティバルで、緑茶を提供してアピールした。

 3月には東京・渋谷の大型雑貨店に期間限定アンテナショップを出店し、静岡県JA大井川と市茶業振興協会の3支部の青年部が協力して制作した初のブランド緑茶をお披露目する。

 同市の茶農家、大塚勝博さん(60)は「宣伝は生産者が苦手な分野で、ありがたい」と話す。JAも「緑茶化計画で県外、海外の人にまで島田市の緑茶の魅力を知ってほしい。連携を強めたい」(営農指導課)と期待する。
訪日客に体験提供 船から直行ツアー企画 静岡市
 静岡市では、体験ツアー「お茶ツーリズム」でファンを増やす取り組みを展開する。主なターゲットは中国などからのインバウンド需要。中国5都市や台湾、韓国に空路がある静岡空港や、海外の大型クルーズ船が寄港する清水港が近くにある利点を生かし、体験型ツアーの売り込みを図る。

 「本山茶」の産地、同市葵区の生産法人、クリーンティ松野は、真冬でも茶摘みが体験でき、葉は天ぷらで楽しむ。中華圏の旧正月である2月中旬の「春節」には、台湾からの観光客22人が茶園を訪れ茶摘みを体験した。5月には日本最大のクルーズ船「飛鳥●」の乗客向け体験ツアーも予定する。旅行代理店への売り込みに努めてきた同社の箕輪匡人さんは「クルーズのツアーは初めて。静岡茶の魅力を知ってもらうことで、販売につなげたい」と意気込む。
茶園巡りマラソン 掛川市
 掛川市は、掛川茶の魅力を発信しようと、新茶の季節、4月に管内の茶園を見ながら走る「掛川・新茶マラソン」を毎年実施する。定員5000人のフルマラソンは茶園などを巡るコースで、全国から応募が寄せられる。今年で12年目を迎えるが、参加者が増えており、定員を超える年もあったという。(市来丈、川口知也)

編注=●はローマ数字の「2」

茶産地 あの手この手PR 知恵絞る静岡の自治体

《日本農業新聞》

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