技研のZEB(ネットゼロエネルギービル)化改修完了、一次エネ消費量が半減へ
IT業務効率
このZEB化改修により、基準ビルと比較して1次エネルギー消費量を51・7%削減でき、太陽光発電による創エネルギー分を加えると削減率は59・7%となる。補助金の支給条件であるBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の認証も取得している。
ZEB化に当たってのコンセプトは、エネルギーを「減らす」「上手に使う」「創る」の三つ。「減らす」では、建物を取り巻く光や熱など外的要因を制御して、エネルギー負荷を削減。後付けLow-Eガラス、後付け二重窓による複層化、日射追従ルーバー、太陽光追尾自動ブラインド、内貼断熱、吹き抜けを利用した最適自然換気の技術を採用した。
「上手に使う」では、快適性を確保しつつ、徹底してエネルギーロスを減らし、効率良くエネルギーを運用。高効率空調機器、タスク&アンビエント空調、輻(ふく)射冷暖房、二酸化炭素(CO2)連動全熱交換換気、大温度差変流量制御、空調変風量制御、自動調光型LED照明、タスク&アンビエント照明、超高効率変圧器を採用し、BEMSによる最適な統合制御と管理を行った。
「創る」では、再生可能エネルギーを積極活用し、使用エネルギーの削減と補完を実施。太陽光発電、太陽熱の空調熱源利用、クールトレンチ技術を採用した。
同社は、この建物を実証モデルとしてデータを蓄積。顧客がZEBを体験しながら見学してもらえる施設としても利用する。今後も研究開発を続け、さらにハイレベルで実用的なZEBの実現を目指す。
鴻池組/技研(茨城県つくば市)のZEB化改修完了/一次エネ消費量半減
《日刊建設工業新聞》編集部おすすめの記事
特集
IT業務効率 アクセスランキング
-
【水産流通革命:1】多品種少量ニーズにITで応える
-
~ITで攻めの農業:1~投資300万円でも儲かるトマト自動栽培
-
~スマート林業:1~最先端テクノロジーで未来志向へ
-
ICTやAIを交通マネジメントを活用する技術を実証へ/国交省が委員会を開催
-
~中小工場のIoT化最前線:2~LCCを実現、武州工業の戦略とは?
-
~スマート林業:2~経済効果20億、ICTが森林をお金に換える!
-
オーク情報システムが警備会社向け新システム開発、現場警備員の管理効率向上
-
戸田建設、技研(つくば市)にAI搭載ロボット導入/施設紹介に活用
-
不動産物件の「賃料相場」を地図上で確認できるウェブサービス
-
建築現場にAIやロボット導入が加速/「予兆保全」ビジネスに商機!