ゼネコン各社で女性の新卒採用拡大、17年春入社は18.4%に 画像 ゼネコン各社で女性の新卒採用拡大、17年春入社は18.4%に

人材

 ゼネコン各社が女性の新卒採用を増やしている。日刊建設工業新聞社が主要33社を対象に実施した新卒採用アンケートの結果、17年4月入社の女性採用数は20社が前年を上回った。10人以上採用するのは前年より7社多い20社。竹中工務店が90人(前年65人)で3年連続最多となった。
 今春(17年4月入社)採用の全3486人のうち女性は640人。昨春の582人から58人増え、割合も昨年の17・1%から18・4%に上がった。
 昨年の4倍の12人を採用する青木あすなろ建設は「男女の区別はしておらず、優秀な人材確保のために取り組んでいる」(人事部)と回答。同様に、前年から大幅に増やしたナカノフドー建設は「ホームページや就活サイトへの女性社員の写真・コメントの掲載、インターンシップや学内説明会での女性社員の同行など」(総務部人事グループ)の方法で女性の活躍をPRしているという。
 具体的な数値目標を掲げて女性の採用を増やしている企業も目立つ。五洋建設は「女性総合職の採用比率10%を目標」とし、今春は昨年の8人から19人に増やした。
 熊谷組は、女性活躍推進法に基づく行動計画(15年12月1日~20年3月31日)で、「採用者に占める女性割合を20%以上にする」などの目標を掲げ、今春は昨年を9人上回る33人を採用する。
 内訳は、技術系が415人(前年度比58人増)、事務系が205人(30人増)。大手5社は技術系で30人以上を採用しており、うち大成建設は「2025年までに技術系女性社員の割合を10%以上とする」(広報室)、大林組は「技術系女性社員の比率を2024年に10%程度とすることが目標」(広報部)と回答している。
 来月から本格化する18年4月入社の新卒採用活動で、女性の採用目標を回答した10社のうち、西松建設、日本国土開発、大本組が前年を上回る採用を計画している。13人の採用を計画する佐藤工業は「女性比率20%以上が目標」と回答した。
 女性の採用を増やすためにも、女性の定着に向けたキャリア支援や研修、制度づくりなどが必要になる。鹿島は「男性の意識改革のための研修や講演、出産前後の女性総合職を対象とした研修を実施している」(広報室)と回答。育児休業中の女性社員が子どもと一緒に出社して研修を受けられるよう、社内に1日限定の託児所や授乳室を設置するなど環境を整えているという。
 女性社員が出産・育児を経て復帰しやすい制度や取り組みとして、竹中工務店は「育児のための短時間勤務の短縮時間を変更し、30分、1時間、1時間30分、2時間、2時間30分と、短縮時間の選択肢を増やした」(人事室)と回答。「育児休業の延長措置、育児短時間勤務、ベビーシッター利用支援制度、ジョブリターン制度」(三井住友建設)を挙げる企業もあった。
 一方、「他社も旺盛に採用しているため、新卒採用では苦戦している」(西松建設)、「積極的に採用したいが、ゼネコンに就職したい女性がそもそも少ない」(東亜建設工業)という意見もあった。

ゼネコン各社/女性の新卒採用拡大、17年春入社は18・4%に/本社調査

《日刊建設工業新聞》

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