熊本地震の復興加速へ、国交省が施工確保対策を実施。歩掛かり補正、間接費割り増し 画像 熊本地震の復興加速へ、国交省が施工確保対策を実施。歩掛かり補正、間接費割り増し

インバウンド・地域活性

 ◇営繕積算指針も普及
 熊本地震の被災地で復旧・復興工事の発注が本格化するのに備え、国土交通省は新たな施工確保対策を講じる。直轄土木工事の積算に、土工の日当たり標準作業量を低下補正する「復興歩掛かり」と間接工事費を割り増し補正する「復興係数」を導入。営繕積算方式活用マニュアルの被災地版を作成し普及促進を図る。設計労務単価は被災地での調査結果に応じ機動的に見直す。
 蒲島郁夫熊本県知事が20日に石井啓一国交相を訪ね、復旧・復興工事での適切な予定価格の設定を要望。被災地では昨年9月以降入札不調の発生割合が上昇傾向にあり、工事量の増加で労働者や資機材などが不足し作業効率が低下していると現状を訴えた。これを受け石井国交相が新たな対策を表明した。
 国交省はダンプトラック不足などによる日当たり作業量の低下を確認。適切な予定価格を設定するため、直轄の土木工事に復興歩掛かりと復興係数を導入する。復興歩掛かりは県内発注の土工関係歩掛かりを対象に日当たり標準作業量を20%下げる補正(標準作業量×0・8)を行う。
 共通仮設費と現場管理費で構成する間接工事費を補正する復興係数は、県内発注の全土木工事が対象。運搬費や安全費などの共通仮設費、管理社員給与や現場事務所経費などの現場管理費とも1・1の係数を設定した。これにより予定価格が3%程度上がる。
 復興歩掛かり、復興係数とも2月以降に契約する工事から適用。17年度内の措置で、18年度以降は最新の実績を踏まえて検討する。同省は熊本県と熊本市に復興歩掛かりと復興係数の導入を23日付で通知。県を通じて市町村にも周知し、自治体発注工事の参考にしてもらう。
 公共建築工事積算基準とその運用に関する取り組みをパッケージ化した営繕積算方式を活用するマニュアルの「熊本被災地版」も作成する。小規模な改修工事が多かったり、工期が短く発注時期が集中したりなど復旧工事の特徴ごとに取り組みを整理。小規模長期工事での共通仮設費・現場管理費の加算や、一般管理費等の見直しの適用なども追加する。
 営繕積算方式の活用や被災地版マニュアルの普及促進を図るため、公共建築相談窓口などを通じてきめ細かな情報提供や個別相談に対応。自治体のほか熊本県建設業協会などを通じて受注者側にも周知する。

熊本地震/国交省、復興加速へ施工確保対策実施/歩掛かり補正、間接費割り増し

《日刊建設工業新聞》

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