VR/ARのトレンドとは? 未来を提示する展示会「CES2017」 画像 VR/ARのトレンドとは? 未来を提示する展示会「CES2017」

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 2017年1月5日から8日にかけて、米国ラスベガスで「CES2017」というイベントが開催されました。今年で50周年を迎えるCESは、例年、出展社数3,500以上、17万人以上が訪れる世界最大の家電見本市です。

 CESはその年に発売される最新技術の製品や数年先の業界トレンドを反映する研究製品などが多数展示されており、近年では大手家電メーカーだけではなくベンチャーやスタートアップが出展を行う「Eureka Park(ユリーカパーク)」というブースも拡大し、世界中の実験的な製品に触れられるため注目を集めています。

 2016年、日本国内のメディアでは「VR元年」と呼ばれ、OculusVR社からは「oculus Rift(オキュラス・リフト)」、HTCからは「HTC Vive」、ソニーからは初の据え置き型ゲーム機用のヘッドセット「プレイステーションVR」が発売されました。今年のCES2017ではVRを取り巻く環境がどのように変化したのか、をご紹介します。

■大手メーカーが本格参入する2017年のVR/AR

 2013年、米国のスタートアップ企業OculusVR社がCESに出展した一般消費者向けヘッドセット「oculus rift(オキュラス・リフト)」は、その性能や低価格により各メディアからベストオブCES2013を数多く受賞しました。この製品が発端となり、その後の大手メーカーの参入が促され現在のVRブームが沸き起こります。

 続く2014~2016年のCESでもVR/ARに関連するヘッドセット機器が数多く展示され、世界的なVR/AR市場への期待が伺えました。そうした流れの中、2017年のCESではWindowsの開発元であるマイクロソフトがVR/AR市場へ本格的な参入を発表します。

 マイクロソフトは、Windows 10のAR/VR拡張機能である「Windows Holographic(ウィンドウズ・ホログラフィック)」という規格を発表しました。同社は2016年3月に現実世界にコンピュータグラフィックスを重ね合わせる体験を可能にするARヘッドセット「HoloLens(ホロレンズ)」の開発者向けキットを発売しましたが、今回はこの「HoloLens」をベースに一般向けの規格としてWindowsに統合し、レノボ、HP、デル、ASUS、エイサーなどのハードメーカーと共同でVR/ARのヘッドセットを開発販売していくことが発表されました。「Windows Holographic」対応のヘッドセットは300ドル台での低価格になる、との発表もあり、業務でも幅広く利用されているWindowsでのVR/ARの利用が加速すると期待されています。

 モバイルプロセッサの大手Qualcomm(クアルコム)は、同社が手掛けるスマートフォン向けのプロセッサ「Snapdragon」のVR対応版を2016年のCESで発表しました。同社のプロセッサは、従来からARスマートグラスを開発するODGなどにのメーカーにも採用されていたものですが、2016年末にはマイクロソフトとの業務提携も発表され、フル機能のWindows 10が同社の「Snapdragon」で利用可能になるというアナウンスもありました。前述の「Windows Holographic」とも併せて、今後のモバイル市場でもVR/ARの利用が広がることが予想されます。

 Androidを開発するGoogle(グーグル)も2016年に「daydream(デイドリーム)」というモバイル向けのVRプラットフォームを発表しましたが、今年のCESでは同規格に対応した端末を中国の華為技術(ファーウェイ)などが発表しました。GoogleはARについても「Tango(タンゴ)」と呼ばれる規格を発表しており、台湾ASUSなどが対応スマートフォンを発表しています。

 世界的にPCとスマートフォンの出荷台数の伸びが鈍化を始めている現在、次の新たなプラットフォームとしてVR/ARへのハード、ソフトのメーカーからの期待が高まっていることがCESでの各社の発表から伺えます。

《沼倉正吾》

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