~社歌コン 応募社の横顔:6~社長を感動させた職人の結束-高知の竹材製造 画像 ~社歌コン 応募社の横顔:6~社長を感動させた職人の結束-高知の竹材製造

人材

 HANJO HANJOでは社内のコミュニケーションを盛り上げるものとして、社歌に注目してきました。現在、開催中の「中小企業 社歌コンテスト」では、企業の想いが詰まった社歌が主役の動画を募集しています。応募企業では早くも社歌の制作を通じて、従業員の間に一体感が生まれているようです。

■レコーディングに見た、日頃から培ってきた職人たちのチームワーク

 モノづくりの世界では、時に職人の連携が重要となる現場があります。そのチームワークを再確認するきっかけとしても、社歌が役に立っているようです。

 高知県に本社を持つ山岸竹材店では、「竹虎」という屋号で虎斑竹の生産加工を手掛けています。この虎斑竹は日本でも唯一須崎市にある1.5キロの間口の狭い谷間にしか生息しておらず、かつては土佐藩の財産として保護されていました。そのため地元でも、その存在を知る人は少ないようです。

 県内で活動しているシンガーソングライターの江口美香さんも、そんな1人でした。あるきっかけから山岸竹材店の工場を訪ねたときに、その歴史や個性に興味を持った彼女は、これをイメージソングにしたいとその場で申し出ます。

 ちょうど翌2014年が山岸竹材店の創業120周年だったため、江口さんは記念になるような歌を作りはじめます。それはすぐに形になりました。工場で得たインスピレーションをその日のうちに歌詞にまとめ、間もなくレコーディングの準備が整います。

 これを聞いた四代目社長の山岸義浩さんによる、「ずっと一緒に歩んできた虎斑竹達にも聞かせたい」という一言もあって、収録は山岸竹材店の工場で行われることになります。ここで一つのサプライズがありました。せっかくの機会だから従業員もコーラスに参加するようにと、山岸さんが突然に言い出したのです。

「100年以上の歴史の中でも、こんなのは初めての体験でしたね。職人が一緒になって歌っているのを見て感動しましたし、連帯感を生むには良いイベントだったと思います。チームワークというのは日頃なかなか表現する機会がありませんが、それを職人たちの中に見る機会にもなりました」

■若い世代にも、伝統的な竹細工を見直してもらいたい

 山岸竹材店ではYouTubeにチャンネルを持ち、工場の様子や年賀動画などを公開しています。レコーディングがスムーズに進んだ背景には、こうした撮影に従業員が慣れていたことも大きかったようです。ただ、このような社風を作るのは容易ではなかったと、山岸さんは話しています。

「動画を作り始めたばかりの頃は、撮影が嫌でその日は会社に来ない職人もいました。でも、何より僕がこういうことが好きだったので、会社の雰囲気をちょっとずつ変えていったんです」

 江口さんが手がけた「まっすぐ~虎竹の里~」は、会社のイメージソングとしてCD化され、電話の保留音にも使われています。その存在を通じて、山岸竹材店に興味を持ってもらうきっかけになっているようです。

「なかなか若い人に見てもらえない業種なので、私たちのことを知ってもらったり、元気な雰囲気を伝えるには良い曲だと思っています。あるラジオ番組に出演したときにも、『好きな曲は?』という質問にこの歌だと答えることができました。いろいろ挑戦している会社なんだと、活発なイメージをアピールできたのではないでしょうか」

 伝統的な竹細工を見直してもらうために、山岸竹材店では竹かご型電気自動車を制作。資金をクラウドファンディングで調達し、2016年には山岸さんが自ら東京まで車を走らせました。2017年には新たな挑戦として、パリの展示会に参加する予定です。こうしたブランド作りに、「まっすぐ~虎竹の里~」が貢献しています。

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