成功する新業態:01|月2000円で飲み放題のコーヒースタンド 画像 成功する新業態:01|月2000円で飲み放題のコーヒースタンド

制度・ビジネスチャンス

 ただ、coffee mafiaが高級路線を目指しているかというと、決してそういうことでも無さそうだ。同店は先にオープンしたC by favyと同様に、モデル店舗という位置づけ。カフェを始めたい人に向けて、“定額会員制コーヒースタンド”というビジネスの可能性を提案している。加えて、出店に向けてこだわったのが、参入を容易にするための低価格な初期投資だ。

「店の内装には、コストはかけていません。工事もわずか10日間で終え、コンパクトに仕上げています」

 白を基調とした店内では、たっぷりとした日差しで明るさ演出しているが、壁は打ちっぱなしのコンクリート。ガスを引かずに、IHを利用しているのも「排煙ダクトに最もコストがかかるため」だという。

■ネットと飲食店が結びつき、新たなビジネスが生まれる

 Favyが運営するグルメ情報サイトは、月間約2500万アクセス、月のアクティブユーザー数が1000万人以上と膨大な利用者を集めている。インターネットと飲食店を結びつけるという同社の取り組みが成功を収めつつあるのは、こうしたネットユーザーの存在が大きいといえる。今後は2号店の進出も視野に入れており、コーヒー豆の焙煎業者と共同で、インターネット上でプロモーション活動を行っていく予定だ。

 ただ、その最適な拡散方法は店によって異なるようだ。クラウドファンディング「Makuake」での会員権の先行販売では、同時オープンした29ONに予約が殺到したのに対して、coffee mafiaの反応はいま一つだったという。これについて担当の高見澤萌実氏は、カフェという業態にあったと分析している。“出退勤や昼休みに立ち寄る”というカフェの利用者の傾向をみると、ネット上に広く募集するクラウドファンディングとの相性は悪かったのだろう。

 ネットユーザーをいかに取り込むか。そこに注力し、インパクトある新業態の提案で成功しているのが、favyのビジネスモデルの根底にある。その上で、定額制という仕掛けが利用者だけでなく、事業者にとってもプラスになっているのが、coffee mafiaというモデル最大の妙味と言えるだろう。単純に客の関心を引くだけでなく、ロングランが可能となる経営を構築すること。新業態といういつブレイクするか分からない事業の展開においては、忘れてはいけない重要な要素と言えそうだ。

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《斉藤裕子/HANJO HANJO編集部》

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